見出し画像

翼をさずける~♪

まだ星が輝く4時の暗い朝、わたしは家を出発し、7時のフライトに間に合わせるためにミネアポリス・セントポール国際空港へと車を走らせた。ほの暗い空港の駐車場を歩きながら、スマホでモバイルチェックインを済ませた。(ミネアポリス空港の駐車場はブルー、レッド、ゴールド、シルバー、グリーン、ピング、ブラウンとあります。ブルーかゴールドに停めれば、3Fのスカイウェイを通ってターミナル1に直通するのでおすすめ。シルバー、ピンク、ブラウンは、確かスカイトレインに乗らないとターミナルにたどり着けないので非推奨。)セキュリティチェックを通過して、搭乗ゲートに近づくと、聞きなれないアナウンスが。デルタ航空の職員がオーバーブッキングのため、次の便への変更ボランティアを探していたのだ。

一瞬で決断した。この日は有給休暇で一人旅をするだけで、実はたいした予定もなく、提示された$400のクレジットオファーの魅力に抗えなかった。ボランティアとして手を挙げると、年配の空港職員から説明があった。実際にフライトが満席になるまでゲート近くで待ち、最終的に席が足りなければ次の便へ変更され、航空券が再発行されるのだという。その後、数日以内にEメールで$400のクレジットを受け取れる。時間に余裕がある時には、これは意外とお得な取引になるのではないだろうか。

待ち時間中、わたしは他の乗客たちを観察していた。ファイナルコールのアナウンスが響く中、スタバのコーヒーを片手にゆったりと歩く人々。彼らは焦るそぶりも時間にも追われることなく、まるで自由を謳歌しているかのようだった。これぞアメリカなのかしら。(スウェットやジャージ着用率も圧倒的に多いよね)

しかし、最終的にフライトは満席にならず、当初の便に一番最後に搭乗することに。当然$400のクレジットは受け取ることができず、ちょっとした期待とわたしの皮算用は、レッドブルのCMのように翼が生えて飛んで行ってしまった。

まぁ、今回は荷物が少なかったので問題はなかったが、もしキャリーバッグを持っていたら、搭乗順が最下位になるため荷物入れ問題の冒険にさらされると思う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?