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【FRB注目重要指数】PPI(生産者物価指数)とは




PPI(生産者物価指数)とは


(情報提供元 フィスコ)

PPI(Producer Price Index、生産者物価指数)とは米労働省労働統計局(Bureau of Labor Statistics)が生産者が出荷した商品や製品や原材料の販売価格を調査し過去と比較してその変動を指数値で表す経済指数。(※指数変化(前月比・前年比)の形で報じられることが多い)
物価が上がっているか下がっているかを調べる指標であり国がインフレ・デフレのどちらの状況にあるのかを把握することができる指標である。

✅インフレとは物の価値が上がっている状態、好景気の時に発生しやすい。
✅デフレとは物の価値が下がっている状態、不景気のときに発生しやすい。

中央銀行は自国通貨の価値を安定的に維持し、経済成長を下支えすることが責務なので物価上昇を保つための金融政策を行う。
そして中央銀行が金融政策にを検討するうえで注目するのがPPIやCPI(米国FRBはPCEデフレーターという物価指数も注視)のデータです。
そのためPPIやCPI発表後に金利動向や株式市場が大きく反応することがあります。




メリット・デメリット


メリット
・CPI(消費者物価指数)の先行指標となる。
・総合指数やコア指数以外にも製品段階別や品目別、産業別に指数が公表される。

デメリット
・食品やエネルギーなど季節変動が大きい要素がデータを歪めてしまう。
・すべての産業が網羅されているわけではない。 



PPI(生産者物価指数) 動向


では実際PPIがどのような動きをしたときに金利・株価・債券価格に影響するのかを下図にて確認します。

※あくまで傾向であり必ずしも上の通りにならない場合もある。



PPI(生産者物価指数) 発表時期について


PPI発表や総合PPI・コアPPIについて簡単に図にまとめました。



PPI(生産者物価指数)と
CPI(消費者物価指数)の違い




PPI(生産者物価指数)と
CPI(消費者物価指数)のフロー


PPIと CPIのフローについては下図の通りです。
CPIが経済の川下である最終消費者目線の物価指数であるのに対し、PPIは経済の川上である企業目線の物価指数となる。
これがPPIがCPIの先行指標となる理由です。
例えば金融相場においては景気が回復し、拡大していく過程で物価が上昇した場合、企業物価に大きく影響を与える燃料価格や原材料価格が真っ先に上がっていきしばらくすると、その影響を受けてCPIが上昇していきます。
この点は非常に重要で、物価上昇の経路が分かれば、反対に物価下落の経路も分かります。つまり、物価の下落局面では通常、PPIが下がり、その後でCPIが下がっていくという経路をたどります。
そのため、CPIやPPIを見る際は前年同月比でなく、単純に前月比で比較し、目先の物価動向の勢いを探ります




PPI(生産者物価指数) チャート


メインチャートがPPIのデータチャートですが、リーマンショック・ドットコムバブルショック・コロナショックでわずかに沈んだ後は急角度で上昇していることがわかります。
(影付きの部分は米国の景気後退を示しています)





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