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【今日コレ受けvol.050】木の上からの景色

元来、無計画・無鉄砲な人間なので、年始に目標を立てることなぞ全くしてこなかった。だって、夏休みの1ヶ月ですら計画通りに過ごせた試しがないのに、1年なんて到底無理じゃん。

でも、先日ライター仲間とのオンライン忘年会があって、「私、来年は2倍働く」と宣言した。うっかり口をついて出た言葉に自分でもちょっと驚いたけど、本音だ。

「2倍って時間?」と聞かれたけど、「2倍」というのは比喩。「今までの仕事を全く減らさず、新しいことをプラスしてやる」ということだ。実際に何倍になるかはわからない。

私は本当に計算が苦手で、これは弱点でもあり、強みでもあると思っている。バスケの得点計算ですら、暗算すると時々間違えるので、必ず計算機を使っている。
小学生のとき、公文通ってたんだけどなあ。(公文様、営業妨害すみません。行ってなかったらおそらくもっと酷かったと思います。やっててよかった、公文式!)だけど、計算ができないからこそ、少々無謀な挑戦にも躊躇なく踏み出せるのだと思う。

私のような平凡な人間がステージを変えようと思った時、方法は2つしかないと考えている。一時的に収入が減ることを覚悟するか、これまでの2倍働くか。

広告の仕事からライターになると決めた時は、前者を選んだ。そもそも遅いスタートなのに、他の仕事をしながらでは追いつけないと思ったからだ。ある日、「今後は書くお仕事以外はお引き受けしません」と宣言して、ライター以外のお仕事は全てお断りした。結果、「出張費の飛行機代どうしよう」「あそこに小銭入ってたかも」と常にお金の心配をしているほど貧乏になり、書く仕事に2倍以上の時間を注ぎ込むことになった。つまり、前者であり、後者でもあった。

2024年から2つの新しいことを始める。一つは愛知バスケのWEBマガジン、もう一つは書籍のライティング。今回は後者で対応する。

大変そうではあるけど、今年だって仕事に加えてライティングゼミの課題を毎週のように提出してきた。その時間を仕事に使えると思えば、むしろ楽なようにさえ思える。

昨日、ライター仲間の娘さんたちと木に登った。最初は下を見て怖かったのだけど、次はどこの枝を掴もうか足をどこに乗せようかと考えながら上だけを見て登っていると、気づいた時にはかなりの高さまで辿り着いていた。

緑に包まれて、夕風を感じる。とても気持ちいい。
高く登れば登るほど、遠くまで見渡せるようになる。
そこまで行けば、怖いよりも楽しいが勝る。

どんな未来も、今と地続き。
2024年1月1日の自分は、2023年の12月31日の自分が、つくる。

マルコフ過程、マルコフ過程、秘密の呪文【さとゆみの今日もコレカラ/061】

だから、一歩ずつ、一段ずつ、自分の手と足を使って、進む。
2024年は、新しい景色をたくさん見に行く。


毎朝7時に更新、24時間限定のショートエッセイCORECOLOR編集長「さとゆみの今日もコレカラ」。「朝ドラ受け」のように、その日の「今日もコレカラ」を受けてそれぞれが自由に書く「遊び」です。

マルコフ過程、マルコフ過程、秘密の呪文【さとゆみの今日もコレカラ/061】



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