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学生さん向け・お薦めデザイン書籍【スケッチ編】

このポスト(学生さんに)見られてないんじゃないかという事にうすうす感づきつつ、懲りずにもう少しだけ続けますよ。

1.『スケッチによる造形の展開』

学生さん向け・お薦めデザイン書籍【スケッチ編】
僕も学生の時にゼミの教授に「何も考えず、とりあえず買え!」と言われて買いました。透視図の基本的な内容から、スケッチによってどう造形を展開するか、を細かいステップでとても丁寧に説明してくれています。

僕も出来ていないので偉そうに言えないのですが、スケッチをし始めると、「上手く描こう」という方に意識がいきすぎてしまって、肝心の造形を検討する、という作業がおろそかになってしまいます。スケッチが上手いに越した事は無いのですが、アイデアスケッチの目的は造形検討、展開であることを忘れない方がいい気がします。

ということで上記の事も含めて、とりあえずまずはこの本を買うことから始めたらいいのではと思います。 清水 吉治先生に感謝です。(よくみたらこちらも古書しかないのかも…)

2.『SFデザインテクニック』

基本的なスケッチが出来るようになったら、その次は自分なりの表現みたいなものが確立できると更にいいなと思うんですよね。ポートフォリオにも入れやすくなるし。
色んな人のスケッチをたくさん見ながら、好きなテイストの作家さん見つけて模写しつつ、自分なりの線の引き方とか描き方とかが見つけられるといいですね。

SFデザインテクニック ─ダグ・チャンの世界と造形哲学という本は『スター・ウォー ズ』シリーズでもデザイン・ディレクターをつとめた、ダグ・チャンの制作プロセスがわかる作品集です。

下書きから、ペン入れ、マーカーまでステップ毎に細かく載っているのも分かりやすくていい!のとスケッチのテイストも、綺麗で線が走っていて個人的に好きなので選びました。自分の好きなテイスト見つけたらその人の作品集など買ってみるといいと思います。模写したりできるし。

ただこの本前よりも高価になったかな?と思ったり、気のせいかな、もう少し手軽に買えるといいなぁ。

3.『MEAD GUNDAM』

学生さんに向けていい本を紹介できないかなと始めたので、手に入りにくいものはあまり適切じゃないかなと思いつつ、これはどうしても!お薦めしたくて勢いで紹介です。

『MEAD GUNDAM』
ガンダム新シリーズアニメーション制作のために、SFデザインの巨匠、シド・ミードに依頼。そのデザイン決定のためのスケッチプロセスをまとめた書籍。

何より感動するのは、最初のデザイン案からシド・ミードが説明をつくして意図を説明するのに対し、日本側も(VWビートルなどデザインの名作を引用しながら)率直なフィードバックと提案を、お互いに何度も繰り返すところ。

あのシド・ミードでも、一度でデザインの案が通るわけでもないんだけど、その造形に至ったプロセスを本当に詳しく言語化し、色んな角度からの説明して説得するんです。

これって学生さんが社会に出て最初に直面する壁とそっくりなんじゃないかなぁって。
自分の提案が受け入れられない時に、じゃあデザイナーとしてどうするかっていうことに対する1つの答えだと思うんですよね。

普通のデザイン関係の本だと、最後の綺麗なプレゼンテーションと耳障りの良いプロセスしか載せてない(そりゃそうだよね、、、)けど、この『MEAD GUNDAM』は、こんなの見せていいの?ってとこまで載せてくれてます。なかなか他には無い臨場感wを楽しめるんですよね。正直∀ガンダムの造形気に入って無かったでしょとか、だいぶ遠回しな言い方してはるわぁ、みたいな。

なのでとてもいい本なんですが、絶版で手に入りにくい上価格が高い。
当時の人気もあって一度復刊.comで復刊してるんだけど、復刊版の方が高いってどういうことだ、、、

学生の皆さんは、もしBOOKOFFとかで見かけたら、とりあえず買ったら良いと思います。

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