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AternosとDiscordで「マイクラ」サーバーを運営する。

楽をしたい

 『Minecraft』(通称マイクラ)というゲームがある。世界で最も売れたゲームであるので内容の説明は省くが、このゲームではサーバーを立てることで複数のプレイヤーが同時に同じ世界で遊ぶことができるのだ。
 ただし、このサーバーを立てる作業が非常に面倒くさい。自分自身で設定をするにはそれなりにパソコンの知識が必要であるし、サーバーとして動かしているパソコンの起動時間中にしか遊べず自由度が低い。また、オンライン上で稼働するレンタルサーバーを活用すると、有料になるか無料で接続の安定しない環境で遊ぶかの二択となる。

 できるだけ労力もお金もかけず気軽に遊びたいのだ。

目指すマイクラサーバー

 当記事で最終的に目指すマイクラサーバー運営のかたちを先に紹介しておく。

・運営に費用がかからない
・サーバーは24時間稼働していて、いつでも参加できる
・MODも使いたい
・ログインしていないプレイヤーともマメに連絡が取れる

 この記事では、無料のレンタルサーバーを使うこととする。
 長時間自宅のパソコンを動かすことも、最悪みんなが飽きてしまったときにもったいない思いをすることもないからだ。

レンタルサーバー「Aternos」

 楽にサーバー管理をするためにAternosというレンタルサーバーのサービスを利用する。
 いくつか無料のレンタルサーバーを比べてみて利用を決めたサービスであるが、もちろん利点以外に欠点もあるためそれらを挙げていく。

 Aternosの利点
・無料
・実質24時間稼働できる
・MOD・プラグインが利用できる
・ダッシュボードで管理できる
・同じサーバーを複数人で管理できる

 Aternosの欠点
・大人数、高負荷の環境では接続が安定しない
・起動まで時間がかかることがある
・対応していないMOD・プラグインがある

 Aternosは無料で利用できるレンタルサーバーの中でも特に多機能・高機能であろう。ゲームのバージョンやMOD環境を選ぶことができ、専用の管理画面から簡単に設定をすることができる。さらに同じサーバーの管理を複数人で行えるという特徴を持つ。
 欠点として、サーバーに負荷をかける遊び方や大きなゲームファイルを扱うことはできず、サービス全体のアクセス状況によっては通信状態が安定しないことがある。これは無料レンタルサーバー全般にいえる問題であるので、各種サービスの特徴を比較してみるとAternosが特に便利なサービスであるように感じられる。

Aternosサーバーの使い方:サーバーを立てる

Aternosにアクセスし、アカウントを作成する。
 ・「アカウント作成」へ進み、登録をする。
 ・ユーザー名、パスワードの登録のみで作成可能。

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②「サーバーを作成」する。
 ※1アカウントにつき、新規サーバーは1つしか作成できない。

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③環境の設定を行う。
 ・JAVA版かBE版を選択して作成。
 ・ソフトウェアの項目からゲームのバージョンを選択する。

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 ・プラグインやMODを使う場合は専用の環境を選ぶ。
 ・プラグインまたはMODの項目が追加させるので、そこから導入。
 ※Aternosが対応しているプラグイン/MODのみ選択可能。やや自由度は低い。

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④サーバーの起動は「起動する」から行う
 ・画面の「-.aternos.me」がサーバーアドレスである。
 ・アクセス状況によっては起動の順番待ちが必要。

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Aternosサーバーの使い方:実質24時間稼働させる

 起動したマルチサーバーは一定時間ワールドに誰もログインしていない場合、自動で停止してしまう。停止したサーバーは再び起動させることで遊べるようになる。
 Aternosではサーバーを起動する操作の権限を他のAternosアカウントを持つユーザーに付与することができる。サーバーを遊ぶプレイヤー全員がAternosアカウントを持っていれば、それぞれ遊びたいときにサーバーの起動ができ、実質24時間サーバーが稼働しているのと同じ状態にすることができる。

 サーバー起動の権限を与えるためには、そのユーザーにもAternosのアカウントを用意してもらう必要がある。
 その後「フレンドのサーバー」から権限を付与したい相手のアカウント名を入力し、許可する操作を設定して保存する。

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 相手ユーザーは「サーバー」ページから自分のサーバーと自分が権限を持つサーバーの管理を行えるようになる。

Discordを使ったサーバーの運営

 マインクラフトのゲームサーバーを作ったのちに、プレイヤー全員が参加するDiscordサーバーも作成することを強く勧めたい。
 マルチプレイを遊ぶメンバー(オンライン・オフライン問わず)を把握でき、ボイスチャットに利用できるほか、ピン留め機能やチャンネルトピックを使って重要な情報や連絡事項をまとめておける。
 また、後述するプラグインやBOTの利用ができることからDiscordサーバーの設置をオススメしている。

Discordを使ったサーバーの運営:連動プラグイン

 特定のプラグインによってDiscordとの連動が可能になる。ゲーム内チャットとDiscordのテキストチャットを連動させ、相互にやりとりができるというものだ。ゲームを遊べないメンバーとの交流ができるようになり、サーバーの起動を伝えることもできる。

 JAVA版Spigotサーバーであれば「DiscordSRV」が、BE版Pocketmineサーバーでは「MCPEDiscordRelay」がそれぞれAternosで導入でき、指定の手順からDiscordの特定のチャンネルとゲームを連動させることができる。

https://www.spigotmc.org/resources/discordsrv.18494/

 ぜひとも導入しておきたいプラグインだ。

Discordを使ったサーバーの運営:IFTTTでSNSと連動

 IFTTTというサービスを介して、様々なサービスや指定の日時にDiscordサーバーへメッセージや通知を送ることが可能となる。
 例えば毎月のリマインダーを設定して定期的にサーバーへの参加を促したり、Twitterやニコニコ動画の特定のタグが付けられた投稿をDiscordに自動で送信し、サーバーの外に活動の幅を広げ広範囲での交流を実現させることができるのだ。

 過去の記事にてIFTTTの設定方法を紹介した。こちらを参考にしていただきたい。


さいごに・マイクラマルチサーバーの紹介

 今回の記事で紹介した管理方法は、実際に「御伽庵クラフト」というマイクラサーバー企画で行っているものである。
 以下にJAVA版・統合版それぞれのバージョンで運営するマインクラフトマルチサーバー(マルチ企画)の紹介ページを掲載する。より詳細な運用に興味があれば運営サーバーに足を運んでみていただきたい。


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