1年の就活を終えて、手にしたもの
先日、内定者懇親会を終え、ようやく就職することへの実感を持つことができた。ああ、この会社で始まるのだなと。
内定承諾書を受け取った後にnoteにしようと思っていたものの、就活が終わったことが信じられないような、ふわふわした気持ちでまとめることができなかった。でもやっと、現実味が湧いてきた。
唯一の内定、されど内定。
就活が全てとは思っていないけれど、いざお祈りメールが続くと本当に辛かった。しんどかった。形式的に祈るくらいならば、不採用とだけ記載してくれれば良いものを。
人生で初めて「病んだ」。大好きなアイドルもお笑いも手放しには観る気にならない、あの状態を「病み」と呼ばずして何なのか。
その日々を終えて、改めて1年ほど続いた就活を振り返っておきたいと思う。
長い始まり
昨年8月、いくつかのサマーインターンに参加したことがスタート地点。軽い面接があったけれど難なく参加することができ、そのおかげで早期選考に進んだ私は、余裕綽々だった。でも、早期選考の3次面接を終え、人生で初めてのお祈りメールが冷たく光った。
とはいえ、1年のモラトリアムを経てこの闘いに挑んだ私は、この業界のこの職種にしか就きたいと思えず、もちろん就けると思っていたからまだ焦りはなかった。この会社には合わなかっただけだと、冷静に受け止めることができていた。
そして迎えた、本採用の選考。出した企業は全て面接に進むことができ、そのうちのどこかに就職できるものだと安心している自分がいた。それだけの準備はしていたし、その意志も強く持っていたから。
その思いはあっけなく砕かれて、あっという間に手持ちが減ってゆく。やばい、という思いが頭を占め、焦り始める。この会社には合わなかっただけだと毎度思うごとに、自分に合うところなどどこにあるのだろうと迷子を極めていた。
見たって仕方ないのに、Twitterで「22卒 内定」で検索してしまう。思えば、自分の首を締めるばかりで、そうして生まれる見えない泥に足を取られているかのようだった。
立ち止まるきっかけをくれたMさん
5月、とある会社のMさんとカジュアル面談をした。まったく志望業界とは異なる会社。話を終え、最後にフィードバックを頂いた。
「村本さんは、今迷っているんだね。だから、ウチじゃなくてもいいんじゃないかと思う。」
グサリときた。話が進むうちに、私はうまく思いを言語化できず、自分でも何が言いたいのか疑問を抱いたからだ。当然だ。志望業界でないから心からの志望理由は出てこない。自分のやりたいことから目を背け、とにかく「内定」を得なくてはならないという焦りから目を閉じて走っていたのだ。
いいなと思う会社や職種を見つけてはESを提出した結果がこれだった。適当に出したわけではないけれど、100%の気持ちで就職したいと思って提出したわけでもないのだから。
でも、Mさんはこうも言ってくれた。
「やりたいことやなりたい自分を考えるだけだと、どうしても限界が来る。だから、視点を変えるんだよ。やりたくないことや、なりたくない自分を想像して、それを言語化すると何か見えてくるんじゃないかな。」
霧が晴れるような言葉だった。
中途半端に面談に申し込んだような私に、こんな丁寧なアドバイスをくれた。採用できるか否かではなく、私の行く先を案じてくれた。あまりにもありがたい対応をしていただいた。確かにこの面談がターニングポイントになった。
①目指すべき場所を再度見据え、やりたいこと/やりたくないことを書き出す②その理由をマインドマップの要領で深掘りする
③なりたくない自分にならないために、どうするのか考える
アドバイス通り思考整理をしてみると、第一志望への志望理由ややりたいことがより明確になった。心もどこか軽くなり、焦りが少し落ち着いた気がした。
ようやく、幕引き
6月、最終面接。初めての最終面接にして、初めてのオフライン面接。
信じられないほど緊張した。最終面接は「内定を出すための確認」のようなものだという情報をネットで見たけれど、とんでもない。3人の面接官からそれぞれに難しい質問をされ、必死で思いつくことを回答した。
想定質問などでは太刀打ちできないようなものばかりだった。脳内の辞書を超スピードでめくり、Notionに保存した記事を検索し、これまでの経験から考えうる限りの回答を提示した。できたと思う。
数日後、内定の連絡を告げる電話があった。泣くほど嬉しかった。
それは決して、とりあえず内定をもらった安心感ではなかった。
連敗の続いた私を採用したいと言ってくれる企業があったこと、面接を重ねるごとに入りたいという思いの高まった企業に入る権利を得たことが嬉しかったのだ。
数々のお祈りメールをもらっていなければ、Mさんには会わなかった。
その出会いがなければ、ここには辿り着けなかった。
他にも、一足先に卒業した友人や家族にも助けてもらった。インターンをさせてもらっているnoteの皆さんにもたくさん救われた。(月1で開催されるシャッフルランチに参加していて良かった!)
皆さん、ありがとうございました。
たくさんの人の支えを受けて、来年4月から社会人になる。楽しみだなあ。どこに配属されるかな、どんな舞台を駆け回るのかな、どんな人と出会うのかな。期待は尽きない。
その前に、そろそろ卒論に本気出そう。
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