二つ名を持つ女教師、それが私

アレは私が教師をやっていた頃。しかも始めたばかりの頃。
赴任校は、いわゆる問題校。
そこで文化祭の準備期間に。

教師には、「立ち番」と言うものがあり、
私は、通用門の当番だった。

…紫色のシャコタンが、入ろうとした。

ワタクシ、シャコタンと言うものを知りませんで、
私「あ、保護者の方ですかぁ?今日は準備の日なんで、入れないんですよ~。恐れ入りますが、お帰り下さい。」

シャコタンドライバー、面食らう。
そして、私がいるけど前進しようとする。

私(片手でボンネットを押さえて)「あ、ダメですよ~」
入ろうとするシャコタン
私「あ、ダメですよ~」

その頃、通用門が見える職員室では(先生、何やってるんだ、ざわざわ)
緊急無線入る。

無線「大丈夫ですかっ!?応援、必要ですか?!」
私「あ、大丈夫ですぅ、もうお帰りになるところですから~」

…シャコタン、諦めて去る。

職員室に戻って、私がどういう状況だったか聞いた。

かつては、その学校では無理やり侵入してグラウンドを走り回るバイクを止めようとして、指を切断した先生がいたそうな。

私は、「そうかー、バカ丁寧に対応するって手があるのかぁー」と、笑われ、
「族を片手で止めた女」という二つ名がついた。

※掲載サイトが閉鎖になるので、記事を移転させました。

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