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唯一の存在:チェンジザワールド~今日から殺人鬼~完結!

「唯一(ゆいち)」が「唯一(ゆいいつ)」じゃなかったのは、
そういうことなのか!

と、思った最終巻。ネタバレなしです。

無駄に長く生きているんで、
唯一と同じ実例を二つ知ってるのに
気づかんかったー!

そうしてしまう親って意外と多いのでしょう。
しかし、そうされた子の心の傷は深いです。

私が知っているひとりは、
事故で生死の境をさまよって、
意識が戻ったときでも、
実の親に会うことは頑なに拒否しました。

もうひとりは、私が教員やってたときの生徒です。
関わったのは保健室の養護教諭です。
彼は選択授業の私の生徒でしたので、
情報を共有しました。

入学のときから優秀であることを親に強要され
一学期に学科試験全科目一位を取って
夏休みに自滅しました。
教室に入れない。
保健室で、少しずつ事情を話し、
中学のときいじめを扇動したことを告白、
悪知恵を使った陰湿ないじめ。
自分には生きる価値がないという葛藤。

養護教諭は
保健室の隣りの倉庫を空にして
薬品類は離れた倉庫に入れました。

「苦しい時、ここで暴れていいから」

二年生で、親に長い手紙を書きました。
どんなに自分が苦しみ、
他人を傷つけたか、
親の理想とはかけ離れた実像を赤裸々に綴りましたが

親は受け入れてくれませんでした。
受け入れられないのです。

三年生のときは、
卒業後、親から自立することを考えていました。

ああ、唯一も地獄を生きていたんだ。
その唯一とネガポジのような12号。
そして物語を変える因子・13号の存在。

二度目の奇跡はまぐれではない。
唯一は唯一を取り戻す。

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おそらく、「12号と呼ばれ人格を奪われた名無し」も
「世界(ワールド)を交換(チェンジ)すること」で
復讐だけの殺人鬼ではなくなったのだと思います。

最後に「唯一」が「名無し」のためにしたことを
どうかこの漫画(ワールド)を読了して確かめてください。

私の知っている「保健室の彼」が卒業したあと、
「倉庫」は「カウンセリングルーム」になりました。

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