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新しく高校生になる人にオススメする高校数学の学習参考書

新しく高校生になる人にオススメしたい高校数学の学習参考書たちをご紹介いたします.
以下の参考書を読むことで,高校数学の「核心部分」を把握できるようになると思います.

※ もう既に受験生であるなど,時間的な猶予がない人や,既に愛用している参考書がある人は,下手に新しい参考書に手を出すのは逆効果となり得ますので,ご注意下さい.

まずは『合格る数学Ⅰ+A』です.教科書と網羅系問題集が一体化したような参考書です.

メリットは高校数学で大事なことがよく書かれていること(ここまで良く書かれた参考書は,新課程のものだと他にはありません),デメリットは少しだけ扱いづらい構成になっていることでしょうか?
まずは最初の説明などをちゃんと読むこと,そして,例題は全部解けるようにしておきたいです(すぐ下にある解答が見えないように隠して問題を解きましょう).後ろの演習問題になるとかなりレベルが高くなりますので,そちらは進捗状況に合わせて可能な限り取り組みましょう.

数学Ⅱ+B版もあります.学校の授業で数学Ⅱ・Bの範囲に入り始めたら読んでみましょう.

数学III+C版は5月末に出る予定のようです.

また,『合格る数学』シリーズの著者である広瀬 和之さんによる『合格る』シリーズは他にもあり(この記事のヘッダー画像を参照)どれも良書です.余裕があれば要チェックです.

ただ,『合格る数学』だけだと「論理」や「写像の像を求める問題(関数の値域や軌跡・通過領域を求める問題)」について手薄になるかも知れません.

個人的には,数学Ⅱの図形と方程式までの学習を終えた段階で,以下の本で論理や写像について理解を深めることをオススメします.

この本を読み切ると,高校数学のあらゆる内容が統一的に眺められるようになると思います.この本で学べる「論理」というのは,それほど高校数学の根幹を支える部分であるということです.

ところで,高校数学では中学までとは比べ物にならないほどの濃い内容を学習していくことになります.そのため,授業中のみの学習だけで授業内容を理解し切るのは難しいですし,その一方で,次の授業までにそれまでの授業内容を理解し切らないと,次の授業の内容を理解することが困難になり,すぐに取り残されてしまいます.したがって,高校数学の学習では,特に授業前に行う授業の予習が重要です.事前に授業内容を予習して,自力で分かることと自力では分からないことを選別しておくことで,授業中に最も集中して聞くべき所が明確になりますし,自信を持って先生に質問をすることもできます.そもそも,高校数学には,他人に教わるだけではなかなか気づけないこと・自分で手を動かしながら考えることで初めて気づけることが沢山あります.
勿論,授業中の学習や授業後の復習も大切ではありますが,授業中に内容を理解し切ることができないと,復習も満足にできなくなってしまいます.授業内容の理解度を上げるためにも,復習の質を上げるためにも,予習をしておくことはかなり重要になります.
定期テスト前にテスト範囲の勉強を詰め込む,といったズボラな勉強では勿論ですが,真面目に授業を聞いて復習をしっかり行う,といった中学までの勉強の仕方では歯が立たない場合が多いです.

そこで,可能なら,高校の教科書と『合格る数学』シリーズを読んで予習を行いましょう.と言いたいところですが,いきなり教科書や『合格る数学』シリーズを読んでも,説明が簡潔すぎてなかなか理解が進まない,もう少し細かく説明して欲しいと感じる人も居ると思います.そういった人には,次の各シリーズのうちのどれか$${ 1 }$$シリーズを読んで,教科書レベルの内容だけでも理解をすることをオススメします(ただし,最終的には『合格る数学』を完璧にすることを目標にしたいです).

オススメは
①『入門問題精講』シリーズ
②『やさしい高校数学』シリーズ
③『初めから始める数学』シリーズ
のいずれかです.
(記事が間延びするのは避けたいので,amazon のリンクはいずれもⅠ・Aのもののみを貼っておきます.)

①『入門問題精講』シリーズ

個人的には『入門問題精講』シリーズが最も「数学している」って感じがして好みなのですが,本当に数学が苦手な人にとっては読みづらいこともあるようです.書店でよくご確認下さい.

②『やさしい高校数学』シリーズ

こちらは数学が苦手な人でも読みやすいと思います.ただし,解説が沢山あるのと,ちゃんと色々問題を扱っているということもあり,結構分厚めです.数学が苦手で,分厚めでも抵抗感がない人はこちらから入ると良いでしょう.

③『初めから始める数学』シリーズ

こちらも,数学が苦手な人には人気な入門書です.扱っている話題は少なめなのですが,どうせ『合格る数学』で網羅的に学習を進めていくのであれば,入門書としては充分かも知れません.数学が苦手で,薄い参考書を$${ 1 }$$冊ずつ終わらせてモチベーションを保ちたい人にオススメです.
※ 数学Ⅰ・Aで$${ 1 }$$冊ではなく,ⅠとAで別々に$${ 1 }$$冊ずつの合計$${ 2 }$$冊となっていることにご注意下さい.
※ このシリーズはとても頻繁に改訂されていますので,ご購入の際は「本当に最新版か?」ということをよくご確認下さい.

また,手前味噌になりますが,僕が初校を担当した
・林 俊介『やさしく頭をつくりかえる高校数学Ⅰ・A』
もオススメです.上記の入門書 ① , ② , ③ たちと比べると少々出来る人向きかも知れませんが,解説すべきところは丁寧に解説されているかと思います.「論理」を重視して書かれている点も好きです.

ただ,今の所,数学Ⅱ・B・Ⅲ・C版はありません.Ⅰ・Aの売れ行きが好調であれば Ⅱ・B・Ⅲ・C も出せるようになるかも知れません.

以上です.参考にしてみて下さい.

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