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出会ってくれてありがとう


彼と出会ってから、幸せになった。
でも不幸になった。
自分が自分じゃいられない、そんな居場所だった。そんなの良くないんだよね。良くないんだよ。きっと。
彼とは9個離れていて、きっと世間が言う普通な付き合い方ではなかったかもしれない。
でも大人になればなるほど「好きです、付き合ってください」から始まるお付き合いなんて減っていくかもしれない。
まぁまさにそんな感じで、普通じゃなかったわけ。顔もカッコよくてお洒落で、 話していて楽しかった。でもよく嘘をつく。嘘ばかりだった。
出会った時から。嫌いになれない嘘だった。
嫌いになりたい。今でも。

一つだけ共通しているのは音楽が好きなこと。
その話だけは、彼に嘘はなかった。
あのキラキラした目で好きな音楽を語るあの瞬間。あの空間に嘘は無い。
彼に沢山LIVEに連れていってもらった。

私がハマったのはMy Hair is Badだった。
これが私達の思い出。
元々マイヘア好きだったけど初めて武道館に行って圧巻だった。かっこよかった。バンドマンってかっこいい。

そこから毎日欠かさず聴いた。
カラオケで沢山歌った。
彼と車でよく聴いた。
ずっと私達の間にマイヘアがいた。
辛い時もずっとマイヘアは私の中にいて。
だからきっと彼とお別れしたら
マイヘアを手放すみたいで…
だから離れられない思い出から。
彼と離れられないんじゃなくてあの楽しかった美化された日々から離れられない。

でもきっとお別れができた時に、
マイヘアを好きにさせてくれてありがとうって1番思えるかな。
だから音楽ってきっと何かを繋げてくれて、
関係性が終わったとしても記憶の中の音楽は残ってるはず。
だからお別れしても、新しく出会っても私は
My Hair is Badを聴き続ける。

次出会う人に、なんの曲教えようかな。

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