「隊長、奇行は不貞です」
冬は、寒い。
もちろん、寒くないところもあるだろう。
赤道付近に位置する地域には、そもそも冬なんて概念があまりないかもしれない。
などと言ったら言い過ぎで、そういった地域に暮らす人々に「こっちにだって冬くらいあるわい」的な感じで怒られるかもしれない。
寒いと、とにかく身体が動かない。温まるのに時間がかかる。
僕は毎日ギターを弾くが、ギターとアンプが置いてある部屋がもうとにかく寒い。
弾いているうちに、身体が温まってくる。楽器も、温まってくる……のが常だと思うのだが、それを凌いで、寒さが厳しい。
録音機を動かしながら演奏をやるから、暖房はつけない。ガーガーボーボーうるさくない暖房器具を買えばいいのだろう。今はまだない。ホットカーペットとか、IHヒーターとか、検討の余地はいくらでもあるだろうと思う。
演奏を毎日やるなかで、今日は体調が良いとか悪いとかを感じている。どうしたら体調が良い状態を保てるかが、僕の最大の関心事である。そのためにできることはなんなのかということを日々究めながらも、同時に思うことがある。
それは、体調が良いとか悪いとかいう振れ幅があることと、天気や気候が毎日いろいろあって不定だということは、とても似ているということだ。
なんだ、そんな当たり前のことかよ、とお思いになるかもしれない。でも、僕にとっては、毎日の自分の実体験に基づく、重要な気付きなのである。
天気や気候を、自分の意思でどうにかすることはできない。
できることは、今日どういった天気や気候だから、こんな風に対応したり、こんな風に行動したりして、それ相応に過ごす……ということなのである。
冬は、寒い。
もう、すべてのことを放り出して、暖かく、過ごしやすい季節が迎えに来てくれるまで何もしたくない、眠りこけたい……というような気にもなる。
けれど、そういうわけにもいかない。
いや、あるいは、それもありかもしれない。
やがて迎えに来てくれる過ごしやすい季節に備えて、眠ったり休んだりすることも、立派な準備のうちに数えてもいい。
そして何も、準備としてできることは、そうした消極的な選択肢だけじゃない。いろいろ、能動的にやれる準備もある。準備じゃなくって、「Do」、すなわち、おこなえることだって、その方法だって、いろいろあるだろう。
きっとよろしくないのは、冬なのに、夏みたいな状態を再現しようとすることだ。
夏と同じようにはならない。それが、冬だ。
当たり前のことを馬鹿みたいに繰り返して言ってやがるとお思いになるかもしれない。
でも、僕にとっては、自分の実体験に基づいた重要な気付きなのである。
そんな冬だ。
寒うございますね。それほどでもないですか? それもまた、結構です。読んでくださり、ありがとうございます。
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