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カナダで発見した海外駐在員いろいろ

カナダでツアーガイドをやっていると、カナダ・アメリカの駐在員のお客様を受け入れる事が多々ある。

日本企業の駐在員といっても期間はいろいろ。1年で帰るという人もいれば5年以上という人もいる。

ツアーに参加してくれる方はご家族で参加してくれる方が多い。
住心地はいかがですか?と聞くとその答えは完全に2つに別れる。

「早く帰りたい」と「もう帰りたくない」派だ。

帰りたい人の多くはなんと、日本食が恋しい、が一番の理由だ。

ワーホリや留学でこの苦情を言う人には、じゃあ、最初から来るんじゃねえ、と言いたいが会社の駐在員は仕事だから仕方がない。

他には、「外人と気が合わない」
これも多い。
「ちょっとした病気で家に帰るとか言い出すんですよ〜」
などと弱気な発言も多いが、個人を大切にする欧米人、これぐらいのことは多少想像していなかったのか?と思う。
日本の常識から抜け出れない人は海外には厳しいだろう。

帰りたくない派の人には、「帰るぐらいなら、会社やめて現地の会社で働く」というツワモノも多い。

帰りたくないほど長期駐在したのなら、慣れ親しんだ現地で再就職なんて簡単だろうと思うかもしれない。実際コネなどで現地就職はそう難しくはないかもしれない。

それでも私がそういう人を「ツワモノ」と呼ぶには理由がある。
なぜなら基本、駐在員は現地採用をかなり下にみて馬鹿にしているからだ。

どういう理屈か分からないが日本から来た駐在員は現地で働く日本人を下に見る傾向がある。日本からちょろっと来ていきなり偉い立場で現場を動かすからだろうか?それともかつての経済帝国日本のエリート意識からか?

現地で長く駐在しているといい加減そのあたりの力関係がよーく分かってくる。つまり駐在からすれば、現地で働くなんて王族から庶民に格下げになるようなものだ。駐在のお友達同士の繋がりが深い妻はもっとツワモノにならなければならない。

また、駐在員の子供のタイプもはっきりしている。カナダの学校に合う合わない問題だ。

カナダの学校に合う子は「日本の学校にはもう行きたくない!」と主張し、子供の圧力に負けたお父さんが妻子供を残して一人で帰国という例も一組だけ知っている。

逆に子供が合わない例、最初はカウンセリンなどをつけて子供をカナダの学校になじませようとしたが、結局鬱になり不登校。最終的には妻子供を日本に送り出し、お父さんはカナダで単身赴任という例もある。

自分で切望してカナダに来たワケでもない駐在員、様々な例があって本当におもしろい。個人的には私は大企業の駐在員でなくてよかったと思う。

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