一生懸命

若い時分に、俺はきっとこの音楽とこのアニメとこの絵を一生愛していくんだろうなって思ったもの。ただのひとつも、憶えてはいない。

何度も何度も見返して、それでも毎回変わらない感動を与えてくれる映画はあるけど、それが十年後二十年後の私にも、今と同じ感動を与えてくれるかどうかはわからない。

でもそんなこと、気にする必要なんてないんだって唐突に思った。

そのときそのときで、一番好きなもの、一番愛すべきものを、一生懸命愛でたらいいんだ。

一生モノの、本当の愛すべきものを見つけることができた人が世の中にはいるのかもしれないけど、見つからないからってそれを不憫に思う必要はない。そんなものは、不幸でもなんでもない。

今好きなものを一生懸命に愛せばいいんだ。

簡単だ。

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