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(230920)あなたの電話が少いことに慣れてく 私はひとりぼんやり待った 遠くよこぎる流星群

2023年9月11日(月)
可能性は少ないが異動はある会社に居るので、時折、自分が遠くの街に行く可能性を現実的に示唆される瞬間がある。
ソウルに置いてきてしまった心を東京に取り戻すだけでも大変な二週間だったのに、わけのわからない都市にいる自分が想像できなさすぎてちょっと放心してしまった。
なんにせよ僕はいつもやる気がないのでこんな話もどうせ早々に候補から外されるのだから、最初から候補に入れないで欲しい。
でも、会社員をしていると、東京に住む意味とか価値を度々考えてしまう。

仕事を終えて家に帰るとLINEがあり、近所に住む女装を生業にするお兄さんと男装だけど様子のおかしいお兄さんがお茶でもしないかと誘ってくれた。
ロイヤルホストの端の席で閉店近くまで話し込んでしまった。
今日死んでもいいかもしれないと思うくらい楽しかった。
そして、ロイヤルホストのアイスはこの世のアイスで一番美味しい。
なんというかこのふたりは、自分の人生にものすごく主体的であるような気がして、東京はこういう人たちのための街なのかなとも思う。
こういう、ものすごく楽しい瞬間と存在に対する後ろ暗さの相反みたいな部分が、自分にとっての東京かもしれないと思っている部分はかなりある。

2023年9月14日(木)-2023年9月15日(金)
出張で北九州に行った。小倉に泊まる。
門司がとにかくいい街で、門司に住みたい門司に住みたいと言っていたら一緒に行った同僚にドン引きされた。彼は東京至上主義者だった。
僕は港町が好きで、港町に行くと住みたがる癖がある。
たぶん実際に住んだらそんなに良いもんでもなくて二週間くらいで元の暮らしを恋しがることもわかっているので実行はしない。
でも、終の棲家になる港町はずっと探している。

単独行動が多かったので移動時間はちょこちょこ本を読んでいたのだが、旅程中に京極夏彦『狂骨の夢』を読み終わした。
というのも、帰るときに東京が大雨で羽田空港が大混雑になってしまい、離陸できないだとか、着陸できないだとか、着陸しても飛行機からは出られないだとかでものすごく長い時間機内に閉じ込められたのだ。
『狂骨の夢』の後半があまりにも面白すぎて正直、読み終わるまで機内から出れなくていいかもと思っていたけど、本当に出られなくなるなんて。
京極夏彦の百鬼夜行シリーズは中高生の頃に夢中で読んでいて、当時は『狂骨の夢』は地味な印象があったが、大人になって読むとそうでもない。
なんとか家に帰ってX(ツイッター?)を見るとパンサーの向井さんも東京に帰れないようだった。大変だよね。

2023年9月18日(月)
夜の予定をドタキャンされた。
三連休の最後にドタキャンだなんて面白くない、と思う所だが正直僕はドタキャンや遅刻は、それ自体はそこまで気にしない。
「他人に甘く、自分に甘く」のモットーで生きているので。
というか、僕自身も多少は遅刻するしあまり気にしない。
ドタキャンはしないけど。
そうじゃなくて、その時の対応でその人がこちらにリスペクトがないんだなと感じさせる瞬間がある時は気にする。めちゃくちゃ気にする。
人間関係でリスペクトがないっていうのが一番イヤじゃないかな?と思うけど、そういうものではないのだろうか。
遅刻するなら遅刻するなりの誠意が、ドタキャンするならドタキャンするなりの誠意があるだろうしそれが相手に伝わらない態度が問題なのではと。
と、いう旨の話をドタキャンにより生み出された時間で人に電話でぼやいていたら、東京の人ってそういう時に関係性を続けないことが多いし、静かに離れていくからわざわざ真摯に応対する方が最終的になぜか印象悪く映るのって不思議だよねと言われ死ぬほど腹落ちした。
今まで僕は街の流儀に沿っていなかったのかもしれない。

2023年9月19日(火)
僕の友達はすごく嫌な奴なんだけど、なぜか彼氏が赤楚衛二で、ずっとどうして?と思いながら過ごしていた。
徐々に赤楚は性格のすごく良い僕に惹かれていき遂に僕の友達を捨て、僕を選ぶ。僕の友達はまぁ自身の性格の悪さを理解してたりするのであくまで赤楚の幸せを願って身を引く。
クリスマスの丸の内を歩く赤楚と僕…
という夢を見た。めちゃくちゃ怖かった。自分が。欲求不満?
今季、ひとつも恋愛ドラマ見てないから脳がバグったのかもしれない。
ちなみに別に赤楚衛二ぜんぜん好きじゃないです。良い人そうだけど。
あと別に夢に出てきた友達も嫌な奴じゃないです。まぁまぁ良い人。

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