007ギフチョウ

ギフチョウは早春だけに発生するスプリングエフェメラル代表です。
関東では山梨と神奈川だけで観察することができます。
神奈川は撮影を始めた頃は撮影者がほとんど来ませんでしたが、近年は普段は蝶の撮影をしない人も来るので撮影しにくい状況です。
麓では桜や梅などで吸蜜しますが、山の中ではスミレとモミジイチゴが主な吸蜜元です。
スミレでの吸蜜は時間も短く翅の下が枯葉や枝に被ってしまうことも多く綺麗に撮影するのは難しいです。
背景は枯葉ばかりですが、うまく撮れた1枚です。

こちらは咲き始めのモミジイチゴでの吸蜜です。
逆光ですが、良い雰囲気で撮影でいました。

関東からだと新潟へ撮影に行く人も多いです。
やはり定番はカタクリでの吸蜜です。
通常はストロボを使わないので翅の下が暗くなることが多いです。

この写真もストロボをうまく使えばもう少し綺麗に撮影できたかもしれません。
桜は好んで吸蜜する花の1つですが、撮影しやすい位置はなかなかチャンスがありません。
日本海側らしいオクチョウジザクラで吸蜜する雌を撮影できました。

雌は頭部の両脇の襟巻きが赤くなります。
他の撮影者が見つけた羽化直後の雄を撮影できました。
まだ翅が伸びきっていません。

産卵も新潟で何度か撮影しています。
卵塊で産卵することが多いので、ゆっくり撮影できますが、すっきり撮影できるかは産卵場所次第です。
葉が開いたカンアオイだと卵まで撮影できませんが、開く前だと撮影には適しています。

交尾は新潟と神奈川で撮影していますが、新潟の方が良い感じで撮影できました。
樹の幹に止まって翅表と翅裏を撮影したのがお気に入りです。

ギフチョウにはイエローテールとイエローバンドという変異があります。
イエローテールは翅表の後翅の赤い部分が黄色になります。
オレンジ色くらいの個体は撮影していますが、黄色い個体は観察できていません。
イエローバンドは縁毛が黄色くなる変異で白馬で観察されることが多いです。
撮影は一度だけですが、良い感じで撮ることができました。

このときはイエローバンドの撮影は軽くストロボを使った方がいいと聞いていたので、弱めにストロボを使っています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?