002クモマツマキチョウ

蝶の図鑑を見て、最も惹かれたのはクモマツマキチョウです。
雄の鮮やかなオレンジと翅裏の唐草模様はとても魅力的です。
北アルプスで撮影したオレンジと唐草模様が写った吸蜜です。
図鑑を見てから5年くらい経過しての納得の写真です。

花は食草のミヤマハタザオです。
主に北アルプス、南アルプスなどに生息する高山蝶です。
早春の蝶ですが、標高が高い多くの生息地では5月に入ってからの発生です。
食草のハタザオ以外ではスミレも好んで吸蜜します。

雌は雄のようなオレンジがないので地味ですが、シックな美しさがあります。

天気が良いとなかなか止まらないので撮影は苦労します。
そんなときは飛翔を撮影するのも楽しみの1つです。
広角で残雪の残る山を背景に絡んで飛ぶ雄を撮影しました。

南アルプスでは一度しか撮影していません。
良い形で翅表の撮影ができていませんが、オレンジの中の黒が三日月型になるのが特徴です。

たいした違いではないのですが、愛好家はこのような地域差を好むことが多いです。
近年は北アルプスのアクセスの良い生息地が知られていますが、撮影を始めた頃は生息地まで行くのが大変な場所ばかりでした。
登山道もない沢沿いを登って撮影したこともあります。
沢の上部で絡んで飛ぶ雌雄を何十メートルも追いかけました。
やっと止まって求愛を撮影しました。

その後に交尾が成立しました。

交尾は幸運なことに3回撮影機会がありますが、このときが一番記憶に残っています。
残念ながら産卵シーンは撮影チャンスに恵まれていません。
まだまだ撮影したい蝶の1つです。

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