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「きゅうくらりん」に共感してしまう

「きゅうくらりん / いよわ feat.可不」
https://www.youtube.com/watch?v=2b1IexhKPz4

かわいくも、少し不安感を漂わせる楽曲、「きゅうくらりん」。

「幸せな明日を願うけど、底なしの孤独をどうしよう」
「喜びより、安堵が先にきちゃった」
「ああ、化石になっちまうよ」

など、印象的な歌詞も人気の理由だと思う。
そして最初に聞いたとき、私が真っ先に感じたのは、…

わわわわっかるうーーーーーーーー

いや、珍しいなっ
いや、…多分だけど…そんな…共感力で勝負している楽曲ではない気がすr…

と、思ったそこの君。うるさいだまれ。

たしかにどちらかというと、歌詞を聞きながら、
「この女の子はどうしてこんな気持ちなんだろう…?」
「なんで泣いてるんだろう…?」
「過去に恋愛関係で何かあったのかな…?」

とか考察しながら楽しむ人が多い気がする。
もしくは、音楽に合わせて芸人のネタをリズミカルに繰り返すやつ見て楽しむヤツが多い気がする。なんやねんあれ。確かに面白いけど。

とにかく私は共感した。大いに共感した。

(※ここからは主の勝手な解釈&妄想です。)

でも、これは日本人なら共感する人も多い気がする。思い出してください。

初対面の人と出会い、「はじめましてえ〜えへへ」と今までしたことないような喋り方で会話してしまったあの日。

「趣味何?」と聞かれて、「えー?カラオケとかあー?」と行ったこともないのに言ってしまったあの日。

思い出してください。

大学の友達と歩いてたら、急に中学の時の友達とばったり会って、「なんかお前、雰囲気変わった?」と言われた瞬間。

いつも「頭いいよねー」と褒めてくれていた友達に、直近の模試の結果がバレてしまった瞬間。

鼻をほじっているのを見られた瞬間…

いや、私は至って真面目ですよ。つまりそういうことです。
「きゅうくらりん」の女の子は「取り繕って」いたんです。
私たちの誰もがしたことがある、理想の自分に「取り繕う」こと。

しかし彼女の場合、自ら被った仮面と、実際の顔の差が極端だったのでしょう。例えば、友達がたくさんいて、可愛くて、やさしくて、勉強も運動もできて、趣味はお菓子作りで、…。実際は何もない、「空っぽの」自分なのに。

そして彼女は、好きな人ができてしまいました。そして彼も、彼女のことが好きでした。つまり両思いです。

しかし彼が見ている彼女は、「取り繕った彼女」。彼女は彼が離れていくのが怖くて、もう仮面を外すことができないのでした…

「ああ取り繕っていたいな」

「全部ばれてたらどうしよう」

「ちゃんと笑えなきゃね大切が壊れちゃうから」

「ああ幸せになっちまうよ ああ 失うのがつらいな」

「全部ムダになったら愛した罰を受けるから」

彼と結ばれたい、幸せになりたい。そう思う反面、取り繕うのをやめたい、本当の自分を見てほしい、そう思い続けるのでした。

「幸せな明日を願うけど底なしの孤独をどうしよう」

「ひどく優しいあなたの胸で泣けたならどうしよう」

どうしようもなくなって、彼女はとにかくひたすらに誤魔化し続けます。そしていつの日か、彼に会うのが辛くなっていきます。彼と会っている時には、「完璧な自分」でいなくてはならないから。
帰り際、彼と別れる度に、「また明日ね」と言いながら、逃げるようにあとずさりします。そして彼が見えなくなると、本当の自分がまだばれていない、今日も騙し切ることができた、という安堵が溢れてきてしまいます。

『一歩一歩あとずさり「また明日ね」とぽつり』

「喜びより 安堵が先に来ちゃった」

そして彼女は思ってしまいます。

このまま化石にでもなってしまいたい

このまま、誰も本当の、空っぽの自分を知らないまま、全員の記憶から消えてしまいたい。彼の思い出の中では、取り繕った、完璧な私だけを残しておきたい。

「例えば今夜眠って 目覚めたときに
起きる理由がひとつも 見つからない
朝が来たらわたしはどうする?」

「ああ化石になっちまうよ」

「ああ取り繕っていたいな」

はーツライッッッッ

カワイソウッッッ

失礼いたしました。取り乱しました&少々妄想がすぎました。
しかし、「きゅうくらりん」を聞いて、私はこの女の子の物語を感じたのです。そして、共感してしまったのです。
なぜなら私も、似たような経験をしていたから。

小、中学生の時、自分を押し殺して、周りに好かれるよう必死に努力していました。そして、それがいつの間にか苦しくなって、もういっそ誰とも会いたくないと思ってしまいました。でももし、その中に好きな人がいたら……本気で好かれたいと思える人がいたら……

皆さんも少なからずそんな経験があると思います。
ぜひ、「きゅうくらりん」の女の子と自分を重ねて、自分のそんな記憶を成仏させてあげてください。

あとこれは、とっても関係ないのですが、どうしても言いたいことが一つ…

「きゅうくらりん」を聴くと、グリッドマンの新条アカネを思い浮かべてしまうのは自分だけでしょうかああああ?

今日はこれが言いたかったんです実は。
それまでのは全部おまけです。はい。

それから、宣伝させてください。
ちょっとふざけた「きゅうくらりん」歌みたです。ぜひ聞いてください。

それでは、じゃあねー


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