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チヤホヤされ続けたい女

私は「チヤホヤされたい女」です。

じゃあ、今までチヤホヤされてこなかったの? と聞かれると、どうなのだろう…… と思いますが、友人と恋愛話をしていて「チヤホヤされてきた人には、こっちの気持ちは分からないよ」といわれたことがあるので「モテ人」と人からは見られているようです。

現在、人生中盤戦。

いまだにチヤホヤされたいと思うことに辟易する自分がいます。たとえば私は男性と2人で食事をしますが、その約束は自らとりつけることが多く、会う理由に「チヤホヤされたいから」があります。そういう自分に嫌気がさします。

その欲を満たすために会うわけだから、2人で会う相手は少なからず私を「まんざらでもない」と評価づけているであろう人になります。その評価は「胸が大きいから」「顔が好みだから」というものもあれば「やさしいから」「話しやすいから」なんかもあるかもしれません。

私が男性と会うのは「小さな好き」の積み上げが目的だからです。「いいな」「いいな」が積みあがって、いつしか「本気で好き」になればいい。もちろんそれが「ヤリたい」に行き着くものでも「好き」がスタートであればいい。ふれたい、キスしたい、SEXしたいと積み上がっていく過程をじんわりと味わっていたいんですね。

そして、そんな相手の思いがこちらに十分に伝わってくると、私は「この男と会って良かった~」と満足感を得るんです。その満足感を得るために、男性と2人で会うんですね。



どうでしょう、こんな女。傲慢で、身勝手。チヤホヤされて育ってきて、頭がからっぽ。絶対、友だちになりたくない。そんな感じでしょうか。

こうした気持ちで男性に会っていることを、誰かにいったことがありません。いおうとも思いません。はて、なぜなのか……。それは「姿形だけの評価に価値を感じる小さな女」と思われたくないからです。

事実私は自分の価値を「容姿」でとらえています。かわいい顔、きれいな肌、整ったスタイル。やさしい笑顔。品のあるたたずまい。分かりやすく、魅力的な女性。そうした目に見える何かがなければ、自分に自信が持てません。

だから目に見えるものへの努力をします。白髪を染め、ヘアトリートメントをつけ、ナチュラルメイクを施して夜は炭水化物を抜く。何もしなくても、何も意識しなくても、自分は自分でいいと思えるようになるのは難しい……。

身だしなみを整えるのも他人への気遣いではなく、人から良く評価されたいという思いからです。容姿で判断されないのなら顔も洗いたくないし、髪型も服もダイエットもどうでもいい。鏡をよく見る人はナルシストではなく、自分に自信がない人だ、というのは当たっていると思います。



…… でもいいですよね、これが私です。

チヤホヤされることが大好きな女。


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