今のところ、bar bossaはネット文壇バー

バーを経営している人や、バーによく通う人は知っていると思うのですが、「バーって通ってくる人が少しづつ入れ替わって、その時々の勢いのある人や職種の人が集まってくる場所」なんですね。

例えば、bar bossaは1997年に開店したのですが、その頃は、「カフェ・オーナ」とか「インディーズ・レーベルのオーナー」とかが結構目立ってたんです。

若い人は知らないかと思うのですが、その当時、すごくカフェ・ブームでして、アイドルがカフェ・オーナーと付き合ったり、デザイナーが趣味でカフェを始めたりっていうのがすごく多い時期でした。

CDもすごく売れていまして、「まだCDになっていない音源を世界初CD化」で発売して、すごくあてたり、あるいはインディーズのアーティストでも1万枚をこえるヒットを出したりと、CD業界界隈もにぎわっていました。

2000年代初頭は、僕はよくわからないジャンルなのですが、「人材派遣会社の人」っていうのがすごく目立ってたような気がします。

あるいは、その頃は音楽関係も、携帯電話の着信音の関連の方たちが一時期目立ったように思います。

その後、2000年代終わりは「アプリの人たち」でしょうか。これも僕にはどういう組織でどういう仕組みになっているのかよくわからないのですが、「お仕事何なんですか?」って聞くと、「アプリを開発してるんです」って答えてくれることがよくありました。

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で、最近は、もうほとんどの方がもちろん「IT関係」なのですが、これはbar bossaだけの特徴なのかどうかよくわからないのですが、「ネット上のコンテンツを作っています」という人がすごく多いです。

もともと、bar bossaは出版関係の方が一番多いんですね(これ、バーによって色々だと思います。テレビ関係が多いバーもあれば、映画関係が多いバーもあれば、音楽関係が多いバーもあれば、広告関係が多いバーもあるのですが、bar bossaはどういうわけか出版関係が一番多いです)。

で、今は、「元々、出版関係だったんだけど、今はIT系のコンテンツを」とか、「出版社の中のIT系の部署で」とかって方も多いし、もちろん純粋に、ITの方も多いです(まあ渋谷ってITの街なのですが)。

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ところで、以前、LINEの田端信太郎さんが、bar bossaのことをカウンターで「ネット文壇バー」って呼んでくれたことがありまして、「ああ、その言葉、面白いなあ」と思って、検索してみたら、誰も使っていないんですね。

だから、田端さんオリジナルの言葉だと思うのですが、確かに、bar bossaって「ネットで有名な人、ネットでよく書いている人が集まるバー」なんです。

これ、例えば〇〇さんって感じで1人1人あげていくのっていやらしいので、書かないのですが、やっぱり「紙だけにしか書いていない人」よりも、どちらかと言えば「主戦場はネット」って書き手がすごく多いし、隣同士になって「ああ、〇〇さんですか」ってこともすごく多いんです。

で、今は「ネット文壇バー」って、bar bossaらしい言葉だなあと思って、たまに僕も使っているのですが、でもこういうのって、本当に入れ替わりが激しくて、また5年後や10年後には、今の僕には全く想像もできなかったような人たちが集まるバーになっている可能性ってあります(例えばAI関係とかVR関係とか…)。

その頃になったら、またこんな形で報告いたします。

#コラム

飲食店って本当に面白いなあって感じの本を出しました。『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』 https://goo.gl/oACxGp

僕が選曲したCDです。Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa → https://goo.gl/tOKcGu

iTunesでも配信しています。→ https://goo.gl/9QJywf

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「昨日は麻布十番でお寿司を」です。

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