文月悠光さんの文章を読んで、うまくいく人のことを考えてみました

詩人の文月悠光さんがcakesの連載を始めたので読んでみました。→ https://cakes.mu/posts/11970

そうかあ。高校生で中原中也賞をとってしまうと、いろんな大人に「ずっと書き続けて下さいね」って言われるんですね。

「大人ってそんなことを言うんだ」と思って、僕が詩の業界の偉い人だったり、詩の本の編集者だったりしたら、彼女になんて声をかけるだろう、と想像してみたら、同じように「ずっと書き続けて下さいね」って言うような気がしてきました。

「この人はすごい詩の才能がある。でも、こういうのってやめてしまう人が多いから、是非、書き続けて欲しい。詩は30歳になったとき、40歳になったとき、それぞれの場面で選びとる言葉が変わるはずだから、是非、詩という表現を続けて、作品を積み重ねて欲しい」って思うだろうなあって感じました。

でも、まだ10代だった彼女にとってみれば、すごく重荷ですよね。

もしかしてもっと違うスタイルの表現が本当はあっているかも知れないのに、それらを試すことをためらってしまうかもしれませんからね。

そういう意味では彼女の才能に注目して、こういう風にcakesでの連載を提案したN編集者さんは、良いチャンスを彼女に与えてますよね。

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最近、色んな人にインタビューをしようと思ってて、こういう「才能」とか「運」とか「巡り合わせ」とか「チャンス」とか、そういうことばかり考えていまして。

才能があっても全くうまくいかない人もやっぱりたくさんいるんです。

本当に「うわ、この人、すごいなあ」って思うのですが、でも、一向にうまくいかないっていう人、本当にいます。

一方で「うまくいく人」って何かパターンというか、法則性があるなあと前からずっと気になっていまして、こういうところかなあと思います。

1.尻込みしないで応募したり連絡をして、とにかく最初の第一歩の行動をとる

これ、就職でも恋愛でも作品の公募でも何でもそうなのですが、とりあえず、「自分には無理」とか「いつかやる」とかじゃなくて、すごく軽い気持ちで「応募してみる人」、あるいは「連絡をとってみる人」っているんです。

で、一度、応募してみたり、連絡をとったりしても、まあ最初はうまくいかないのが当然です。もちろん、たまに最初からうまくいく人もいますが、めったにいません。

2.ちゃんとどこがダメだったか反省して、リサーチしなおしてもう一度トライする

これ、文章にすると本当に単純なことなのですが、意外とみんなこれが出来ないんです。

「世の中が悪い」とか「審査員がわかってない」とか「システムが良くない」とかとにかく「自分が悪い」とは客観視出来ないんです。→就職でも恋愛でも同じです。

3.周りの人の意見を参考にする

「素直な人が一番のびる」ってよく言われますよね。

これも文章にすると本当に当然なのですが、例えば編集者とか、周りの友達とか、そういう色んな第三者の意見をよく聞いて、試してみるということをすれば、確実に「以前とは違う自分」に出会えるのですが、それって本当に難しいんですよね。

これ恋愛でも同じだなあと感じたのが、先日、婚活を続けているある女性が「すごく可愛いメイク」になっていたんです。「どうしたんですか?」って聞いたら、「お化粧の講座を受けたんです」とのことでした。自分のやり方に固執せずにプロのアドバイスを受けるって本当に必要です。

4.世の中とかシステムとか時代とか団体とか誰かのせいにしない

いつも色んな人たちを眺めていて思うのは、どういうわけだか「○○がダメだから」を言ってる人は確実にうまくいかないんです。→就職でも恋愛でも同じです。

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すいません。なんか「自己啓発本」みたいな言葉を並べてしまいました。

でも最近、色んな人を見てて、「なんでこの人はうまくいくんだろう」あるいは「なんでこの人はうまくいかないんだろう」とか気になりまして、文月悠光さんの文章を読んで、「ああ、こういう人には、こういう風に良い編集者さんが現れて、こういう新しい場所を手に入れるんだなあ」と思ったので、ちょっとオジサンっぽいことを書いてみました。

#コラム

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