「高齢処女ですが、好きな人が」に答えました。

※水曜日は質問に答えています。

【質問】

はじめまして。いつも興味深く連載を読ませて頂いています。

私は、30代女性です。

ドラマ等でも話題になっていますが、これまで一度も男性と関係を持ったことがありません。

高齢処女であることを隠して生活しています。

10~20代の頃は男性が怖かったのですが、子どもに関わる仕事をしていることもあって、20代後半くらいから「自分も恋愛をして、家族を持ちたい」と思うようになり、少しずつ自分から話しかけたり、異性と2人で出かけるようになりました。

でもやっぱり心のどこかで男性を怖いと思う気持ちがあり、付き合ったり、深い関係まで至ることはありませんでした。

3年前、勇気を出して、気になる人と一夜を過ごそうと試してみましたが、「本当に好きな人があらわれたときのために、とっておいたほうが良い」「ごめん」と言われ、それ以来本当に好きな人に出会ったり、異性と遊びに出かけてもそれ以上の関係に進展させることができず、未経験のまま時間だけが流れてしまいました。

皆が恋愛をしている時に、私は仕事や勉強ばかりしていたので、人間関係を発展させるプロセスがわからないのかな、恋をしたいと気付くのが遅すぎたのかもしれない、と少し後悔しました。

1年前、好きな人ができました。

趣味や生き方がまっすぐなところに心が惹かれ、一緒にいると楽しくて、とても愛おしい気 持ちになりました。そんな気持ちになったのは、初めてでした。

3回目のデートで何かアクションを起こさなければ…と思い、「手を繋ごう」と誘ってみたのですが、断られてしまいました。彼は友人として会ってくれていただけなのに、私が早とちりしてしまったのだと思います。

次に会った時に、「この前は驚かせてごめんね」と言ったら、やんわり「年齢が近い人のほうが良いと思うから」という内容のことを言われました。

その後、3回くらい2人で遊びに行きましたが、私の仕事が忙しくなったこともあり、会わなくなってしまいました。

会わなければ忘れられる…と思っていましたが、まだ彼を好きな気持ちを忘れることができずにいます 。

近い将来、結婚して出産したいと思っているので、他の人を探したほうが良いか、本当に好きな人にはなかなか出会えないから、彼を想う気持ちを大切にしたほうが良いか、この2点で迷っています。

自分だけで悩んでも答えが見つからず、高齢処女が恋をしたり、家庭を築くためのご助言を頂きたいと思い、相談させて頂きました。

また、いつか本当に好きな人と結ばれることになったときは、経験がないことを伝えたほうが良いか、伝えるとしたらどのようなタイミングでどんなふうに話せば良いかも教えて頂きたいです。

(私の年齢や雰囲気から初めてであるようには思われず、3年前も驚かれたため、直前ではなく少し 前に伝えたほうが良いのかなと思いました。)

お忙しいところ恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

【答え】

高齢処女という言葉があるんですね。なんか最近は例えば「草食系男子」とか「婚活」とか、なんでもいいのですが、「言葉」をつけてしまうと、「社会問題」になってしまって、その言葉が一人歩きしてしまって、「自分もそうなんだ」って気になったりあせったりするという「奇妙な社会的連鎖」みたいなものがありますね。ですので、そういう言葉はあまり気にしない方がいいかとまず思いました。

さて、僕は女性ではないので、この「男性が怖い」という感覚を持つ女性はどうしたらいいのか、「かつて男性恐怖症だった女性たち」に聞いてみました。

色々な言葉を聞けたのですが、簡単にまとめてしまうと、「ぶつかり稽古をするしかない」とのことでした。もうとにかく、いろんな男性にぶつかっていろんな経験をするしかないと言ってました。

それで、もちろんとにかく「いろんな男性がいるし、いろんな風に自分を女性として見る」のだけど、「結局は自分の中の問題なんですよね。慣れていったり、こういう男性だと大丈夫なんだとかって知っていくしかないんですよね」とのことでした。

さて、「1年前好きな人が、~そんな気持ちは初めて」とのこと、すごく良かったですね。僕はもうこれで「問題なし」だと思います。誰かを好きになって、一緒にいる時間が楽しい、愛おしい、これでもう貴女の人生、完璧だと思います。

誰かを好きになるって良いですよね。一緒にいるだけで嬉しくて楽しいですよね。それでもう完璧です。問題なしです。

今、これを読んでいる人で、「好きな人が出来ない」とか「好きな人はいるんだけど、会うことはもちろん声をかけることも出来ない」と思っている人は、貴女のことをすごく羨ましがっていると思います。

さて、「彼は友人として会ってただけなのに、自分が早とちりだったのか」ですが、そういう「すれ違い」って恋愛にはしょっちゅうあります。

もしかして本当に彼は「貴女のことをただの友人」と思っていたのかもしれないし、あるいは彼の方も「貴女とどういう風に進んでいくべきなのか悩んでいるだけ」かもしれません。

こういうことって、恋愛でしょっちゅうあります。みんなそれで悩んで、そしてその悩みこそが「恋愛をすることの醍醐味」です。

「彼の気持ちがわからない、あのとき、こんなことを言ったんだけどあれってどういう意味だったんだろう。本当のところは私のことどう思っているんだろう。でも、時々会ってくれているわけだしなあ」とかなんとか、彼のことを、彼の言葉を、彼の行動を思い出しみて、あれこれと真夜中に悩んで、そして「は~!」ってすごく大きなため息をつくのが、「恋愛初期の一番おもしろいところ」だと僕は理解しています。

だから、貴女はいつの間にか「男性恐怖症」なんて克服してしまって、すごくいい恋愛状態になっているんだと思いますよ。

そして誰でも最初はそういう風にぎこちないし、色々と失敗はします。全然問題ないと思いますよ。

貴女くらいの年齢の女性で「なんか最近、全然、誰かを好きになったり出来ないんですよ」ってことを言う人、たくさんいます。その彼女たちから見ると、貴女の今の恋愛は「うわあ、すごくいい恋してるんだなあ。羨ましいなあ」って感じると思いますよ。

さて、彼をこのまま思うべきか、結婚を考えて次にいくべきか、という問題ですね。これはまず「彼にちゃんと告白する」が一番だと思います。手紙でもメールでもいいかとは思いますが、でも出来れば、本人の目の前で「好きです」と伝えるのが良いですよね。

それで彼の反応を見て、「友達でいたい」とかなんとか言われて、ダメかなと思ったらすかさず「次」だと思います。綺麗さっぱり彼のことは忘れてしまって、次に好きになる人を探すべきだと思います。

彼以外にも男性は何億人もいます。そして貴女にぴったりの人はいくらでもいるはずです。そして確実にまた貴女は「ああ、この人、好き!」という男性が現れると思います。いつも思うのですが、やっぱり「ぴったりの人」って必ずどこかにいます。

さて、結ばれる前に「処女だ」と伝えるべきかどうか、ですが、伝えない方がいいと思います。人によってはすごく重くとりかねません。2、3回してしまった後で「そういえば私」みたいな感じで告げてもいいかなとは思いますし、結婚してから「実は私」みたいな感じで告げるのもいいかなと思います。

でも、思うのですが、僕としてはちょっと男性が怖かった貴女が「今、すごく誰かに恋をしている」というその事実だけで、「やったじゃん。おめでとう!」って気持ちですよ。もう今後はそれを何度も繰り返していくだけのような気がします。

幸せになってくださいね!

#コラム

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色んな質問に答えた本が出来ました。『ちょっと困っている貴女へ バーのマスターからの47の返信』 https://goo.gl/dZ32IW

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「昨日はインタビューをしてきました」です。

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