『シン・ゴジラ』と『君の名は』が観れてないんです。

妻がどっちの映画も全く興味がないから行けないというのがまずあるんですね。僕は基本的に映画って誰かとデートで行くものと思っているので一人で行かないんです。でも、渋谷に毎日来てるわけだから、行こうと思ったらいつでも行けます。

『シン・ゴジラ』に関しては、とにかくカウンターで話題になるんです。こういうのってそんなに興味なくても観ておいた方が一緒に話題に出来るし、たぶん僕も「面白い！」って感じそうなんです。

『君の名は』に関しては、娘の友達と話したときに、「ジブリだと『耳をすませば』が一番好き」という話で一度盛り上がったことがあって、その彼女に「絶対に好きだと思うから」ってすごく薦められているし、「男女が入れ代わる」という設定自体大好きだから観たいんです。

でも行けていないんです。

２時間ずっと束縛される時間っていうのをお昼に確保できないんですよねえ。

例えば、ＤＶＤで借りて、日曜の真夜中の妻も娘も寝静まった時間に、リビングで赤ワインを飲みながらゆっくり観るっていうのなら可能なんです。

あるいはヨガのように自分の身体と健康を維持するためのものだったら時間は確保できるし、落語のように「一期一会」で、もうその舞台でしか見れない、これを逃すともう一生同じものは見れないっていうのなら、無理してでも時間は確保できるんです。

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それと似た感覚だと思うのですが、最近全くレストランに行けていないんです。

この間、僕の誕生日だったのですが、誕生日は大体「今、話題になっている一番面白そうなレストラン」っていうのか、「意外と行ってなかった老舗の古くて良いレストラン」っていうのを、わざわざ調べて行くんですね。

でも今年は「うーん、わざわざ行っても大体出てくるものって想像できるしなあ」とか思って、「フルコース結構時間がかかるし、もう全部食べ切れないんだよなあ」とか思って、なんとなく「なし」になってしまいました。

それよりも正直に言うと、自宅から少し離れたところにある渋いお蕎麦屋さんに行って、ちょこっとつまんで、日本酒を飲んで、最後にずるずるっとお蕎麦を食べる方が幸せなんです。

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これって老化かなあ、意識的にでも、今流行っているものとか、美味しい知らないお店って行くべきなんじゃないかなあって思っていたら、僕と同い年で広告代理店を経営している友人が「いや、僕も『シン・ゴジラ』行ってないですよ」って言うんです。

昔はとにかく一番最初にそういう流行のものには手を出す人だったのに、「もう無理して追っかけるのはいい」って思ったそうなんです。

それよりもやらなきゃいけないことがたくさんあるし、会わなきゃいけない人がたくさんいるから、そちらを優先しているそうです。

僕としては『シン・ゴジラ』を観ていないって、すごく気になっていて、無理してでも行かなきゃって思っていたのですが、その彼の言葉を聞いて、「そうだよなあ。別にどうしても行かなきゃいけないってものでもないよなあ」って気持ちになれました。

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ちなみにそんな風に観てなかった映画に『プリティ・ウーマン』というのがありまして、先日、ＤＶＤでやっと観ました。

もうストーリーも、シャンパーニュにイチゴも、デンタルフロスのことも、全部知っていたのに、やっぱり面白かったです。でも最後は彼女、高校に行って、その後、キャリアウーマンになって、偶然ビジネスの世界で彼と再会して、対等な形で恋に落ちるっていうのが良かったのにっていう感想を持ったのですが、今さらそんな話、誰も聞いてくれないよなって思いました。

#コラム

売れっ子編集者の綾女欣伸さんがこんなツイートをしてくれました。綾女くんありがとう！

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この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「妻がヨガスタジオにて」です。