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お店を粋に使うこと、と5月19日の日記

ブラジルの夏ってすごく暑いんですね。太陽の光が痛いと言いますか、「今、外に出るとちょっと危険」って感じの暑さなんです。

で、街角のバールにみんな避難するんです。バールはどこもクーラーは入ってなくて、でも日陰だから「ちょっと一安心」なんです。

僕や子供達は冷えたガラナやフレッシュの果物のジュースを飲んだりするのですが、多くのブラジル人は「カフェジーニョ」というデミタスカップや小さいガラスコップに入った小さいコーヒーを飲むんです。

ご存じのようにブラジルって高級なコーヒー豆は全部輸出に回してしまうから、国内の、特にこんな街角のバールのコーヒーって安い豆なんです。香りも酸味もなくて、それだと不味いからローストを強くして「ただただ苦いだけ」ってコーヒーなんです。

それを「保温性のあるタンクにたっぷり」と作っておいて、熱々のをデミタスカップで50円くらいで売っています。

それをブラジル人は、お砂糖をたっぷり入れて、「キュッ!」と飲み干して、お金を「ジャラ」と置いて、また暑い街に飛び出していきます。

「ドトール」を起業した社長は、ブラジルのそのバールを見て、「日本でも同じようなスタイルで安くコーヒーを提供できないかな」って考えて始めたのは有名です。その当時、日本ではコーヒーは高級品で喫茶店でゆっくりと味わうモノだったんです。

僕は、そのカフェジーニョを「キュッ!」と飲んでサッと街に飛び出す感じが「すごく粋だ」と気づきまして、途中から僕もその50円くらいの小さいコーヒーにお砂糖を入れて、「キュッ!」って飲んでサッと出るっていうのを真似するようになりました。

世界中の飲食店で、そういう「粋な使い方」っていうのがあると思うんですね。

僕、バーテンダー修行を始めて、「うわ、バーって奥が深い」って気づいて、もうバーの魅力の虜になったんです。

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