人間一回目
※土曜日は読む人が激減することが判明したので、個人的な話を。
「この人、生まれる国を間違えたなあ」って人いますよね。
日本みたいに「出る釘は打たれる」ところだと、個性的であったり、自己主張が強すぎると生きにくいです。
「ああ、この人は日本で生まれるべきではなかったなあ」って、思うわけです。
あるいは「この人、生まれる時代を間違えたなあ」って人もいます。
知人でとにかく「コンサバ」な人がいるんです。音楽や服装や料理の趣味なんかがとにかく「保守的」なんです。
服はクラシックな英国スタイル、料理は和食やフレンチの王道が大好きって人なんです。
でも今の時代って、服装はかなり「カジュアル」だし、音楽や料理も「ボーダーレス」ですし、その人、すごく時代にあっていないんです。
そして「ああ、この人、生まれる時代を間違えたなあ」っていつも感じるんです。
そういう「今、自分が立って生活しているステージ」がなんとなくしっくりしていない人っていると思います。ちょっと生きづらいですよね。
※
そんな話を先日、代々木八幡のバルネさんでワインを飲みながら妻としていて、「じゃあ自分たちは今のこの世界にしっくりきているのか」という話題になりました。
僕自身はまあそんなにぴったりってわけではないですが、今のこの自分が生きている世界でしっくりきている気はするんです。
「まあ可もなく不可もなく」くらいでしょうか。
そういう自分の「この世界と自分との一致感覚」を妻に自己申告したところ、「いや、でも、あなたは人間一回目だから」って言うんです。
ええと、この「人間一回目」ってわかりますか?
輪廻転生の発想で、虫が死んで、その後、ネズミに生まれかわり、そしてっていう風に、どんどん色んな生物の「一生」を経験していきますよね。
そして、僕の場合は「今回が初めての人間」らしいんです。
例えば前回は「犬」とかで、今回が初めての人間で、あんまり人間という状況に慣れていなくて、でもすごく人間であることが嬉しくてしょうがない、って感じに見えるのだそうです。
そして妻はもう何回も何回も人間は経験しているそうで、もうじゅうぶん「人間的世界」のことはわかっているんだそうです。
まあでも、なんとなくわかるような気はします。
僕はあんまり「人間の世界のルール」のことはわかっていなくて、ひとつひとつぶつかりながら学んでいるような気がします。
そういう生き方は結構大変なのですが、でも「そういうぶつかって理解していく」っていうのを楽しんでいるような気がします。
そしてそういう「僕の生き方」を妻は「人間一回目」で「なんか人間をやるのが嬉しくてしょうがない」って見えるんだと思います。
※
あなたは人間何回目ですか? この世界にしっくりしていますか?
飲食店って本当に面白いなあって感じの本を出しました。『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』 https://goo.gl/oACxGp
11月16日に僕が選曲したCDが出ます。Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa → https://goo.gl/tOKcGu
例えばこんな曲も収録されています。この曲、本当に好きなんです。
bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb
この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「お店でなっちゃんと言われること」です。
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