男性はみんなお山の大将になりたいのか?

先日、ある人から「男ってみんなお山の大将になりたいものですよね」って言われたんですね。 

ええと、男性の方、そんなことないですよね。そんなみんながみんな、お山の大将にはなりたくないですよね。 

例えば「ガキ大将」ってそんなみんながなりたいって思ってないです。 

あるいは「○○の第一人者」みたいな存在っていますよね。あれはあれですごく大変だと思うんです。後からドンドン同じジャンルで優秀な若者が登場してくるわけで、「ずっと一番」って大変だし、「老害」とかって言われます。 

あと、その手の「一番上の人」ってそれなりに「政治力」みたいなのも必要だと思うんです。 

例えば〇〇協会の会長とか一流企業の社長とかって政治力で上がってきたと思うんですね。 

そして他の国のことはあまりわからないけど、日本の場合は「一番上の人」って、ある意味、すごく調整役的な位置でもあると思うんです。 

権力を振りかざすというよりも、みんなに担ぎ上げられて、一番上で調整する人っていうパターンの大将って日本でよく見かけますよね。 

まあとにかく「お山の大将」って結構、責任はあるし、下からつつかれるし、面倒くさいからそんなになりたいとは思いませんよね。 

そんなことを言ってたら、その方が「いやいや、そういうことじゃなくて、男って上昇志向が強いですよねってことが言いたいんです」って仰るんです。 

なるほど、男性って確かに女性と比べて「上に行きたい」って気持ちはあります。 

でもどうかなあ。これも男性全員が、「上に行きたい」とは思ってない気がします。 

趣味人に多いですが、自分の世界が美しく築けたら満足って男性もいます。 

あるいは、「仲のいい友達とお酒を飲んで、困らないくらいの収入があって、暖かい家庭があれば幸せ」って思っている男性もいます。 

あと、「上に行く」というのが目的ではなく、「そんなに有名になるとか、ヒットするとかじゃなくて、自分が満足できる自分にしか作れない作品が人生の間に5作くらい作れたら十分。だいたい自分が作っている作品ってそんなに一般的に受け入れられるタイプのものではないって知っているから」って人もいます。 

あと、「上に行きたい」ではなく、「人のためになりたい、困っている人を助けたい」って動機で職業を選んだり、動いたりって人もいますよね。せっかくこの世に生まれてきて、自分が何が出来るんだろうって考えたときに、「困っている人を助けよう」って考える人です。 

そう、そんなに全員が全員、「上に行きたい」とは思ってない気がします。 

そして社会が成熟すればするほど、「上に行きたい」って気持ちって少なくなるような気がします。 

  ※ 

ところで、その方は「林さんも上昇志向ありますよね」ってことを言ってまして、うーん、上昇志向ですか、まあ「ない」と言えば嘘ですね。 

で、今、正直に自分の心を見つめてみたのですが、たぶん「上に行きたい」というよりも「賞賛されたい」という気持ちの方が強いです。 

この仕事をしてて色んな上の人を見ているのですが、すごく大変そうだなあって、しょっちゅう感じるシーンを見てきたので、上はそんなに求めないです。 

誉められたいですね。やっぱり「いいね」って大きいんですね。

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この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「風邪で休みたいけど」です。

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