バンド、DJ、ダンス、そして暗いところから外へ

先日、電車で隣になった20歳くらいの女の子二人組がとてもお洒落だったんです。 

で、どんな話をしているのか耳をすませてると、どうやらダンスをやっているみたいで、「いずれは海外に行きたい」という話もしていました。 

「最近の若い人は海外に興味がない」と言われるけど、こういうおもいっきりお洒落な女の子たちはやっぱり「一度は行かなきゃ」なんだなと思いました。

 ※ 

さて、僕が若かった頃はとにかく「バンド」だったんです。 

お洒落な人や音楽が好きな人は、まず「バンド」をやるのが一般的でした。

でも、僕の少し下あたりの世代からは、お洒落な人や音楽が好きな人は、「DJ」をやり始めたんです。 

バンドからDJへとみんなが移行し始めたとき、「ああ、世の中、変わってきたなあ」ってすごく感じたのを思い出します。 

そして2000年代あたりから「バンドって学校で推奨されている」ということを知ってびっくりしました。 

バンドって健康的みたいなんです。みんなで集まって「せーの!」で音を出すのって「教育的に良し」とされてるんです。 

今、アナログレコード流行ってますよね。

『はじめてのレコード』 http://goo.gl/JHlKw9 という本はご存知でしょうか。これアナログレコードへの愛情があふれたすごく良い本で、元レコード屋の僕としては膝をうちまくりなのですが、「年長者から若い人へのアナログレコードの推奨」なんです。

バンドの推奨と構造が同じですね。 

「データで聞くより、手で触れる方が良いよ。ジャケットも美術として楽しめるし」と年上のお兄さんたちが教えてくれてるんです。 

昔は大人に勧められなくても、自分からお小遣いをためたりバイトをしたりして、ギターやターンテーブルを買ったのに、今はオススメされているんです。

「バンド」や「DJ」はちょっと不良でお洒落な人たちだけの存在だったのに、それが「明るい日のもと」にさらされているわけです。 

「明るい日のもとに」で思うのは、今は「野外フェス」と「レイブ」が「バンド」と「DJ」の楽しみ方のメインですよね。 

やっぱり「夜、暗い場所でタバコとお酒を楽しみながら」というライブハウスやクラブの不良っぽい雰囲気から「外の明るい場所でお昼に健康的に」へと移行しているのでしょうか。

 ※ 

たぶん今は「外」で「昼」な感じなんですよね。バーを経営している人間としてはすごく困るのですが… 

そして「ダンス」です。今は「運動すること」がお洒落ですよね。 

昔のテニスとかスキーじゃなくて、走ることだったり、自転車だったり、もっと自分への内面に向かうような「身体を動かすこと」が流行っていると思います。 

たぶん「断食」とか「武道」とか「ヨガ」とか「フラ」とかもこの流れのような気がします。自分で自分の身体に意識的になるというのが、流れです。 

そして、今は若いお洒落な人は「ダンス」なのじゃないでしょうか。音楽にあわせて身体を動かして、自分自身を表現する、それが今の気持ちにぴったりなのではと井の頭線の電車の中でオジサンは思いました。

#コラム

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この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。 今日は「昨日、台風で」です。

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