ボサノヴァはブラジルの演歌なのか、とDDG4来日公演残すは2日

「ボサノヴァってブラジルでは演歌みたいな存在だ」ってフレーズ、耳にしたことありますよね。

それ、すごく気になって、一時期、ブラジル人をつかまえては「ボサノヴァってあなたにとってどんな存在?」と聞いて回ったことがありました。

ところで、想像はつくと思いますが、ブラジル人も普通に聞いている音楽は僕たち日本人と同じです。

アメリカ産のポップ・ミュージックやそれに影響を受けたブラジル産のポップ・ミュージック、ブラジルのアイドルの曲、ロックやヒップ・ホップなんかも普通に聞いています。

そしてブラジル人全員が言うように、本当にボサノヴァは聞かれていないし、街でもかかっていません。

そんな彼らにとって「ボサノヴァ」ってどんな存在なのか?

ご存知のようにボサノヴァは1960年前後にブラジルで流行し、その後は世界中で受け入れられつつも、ブラジル国内ではほとんど聞かれなくなった「ある一時代の音楽」です。

そこで、ブラジル人たちに言わせると、ボサノヴァって

「お父さんやお母さんが若い頃聞いていた音楽で、お父さんたちはたまに今でも家で聞いていることがあるけど、ちょっと僕らには恥ずかしい音楽」

「かつてのインテリたちが聞いていた音楽。左翼的な政治色もあるし、詩も難しい表現がある」

20年前にブラジルで親しくなったケニーGやシャーデーが大好きという高校でフランス語を教えているインテリ女性は「私、ナラ・レオンは好きよ。良い曲いっぱいあるよね」ということも言ってました。

まとめてみると、たぶん「ボサノヴァ」は「演歌」ではなくて、森山良子や加藤登紀子のような音楽なんです。

そしてフランス語を学校で教えているようなインテリで国際的な感覚もあるお洒落な女性は「良い曲、いっぱいあるから私は好きよ」なんです。

さて、bar bossaでお客様によく言われる言葉に「現在進行形のボサノヴァがあったら教えて」というものです。

そういう意味では上で説明したように「現在進行形のボサノヴァ」って海外経験者とかインテリの親の影響といった人が中心になってしまうわけです。

そして今、オススメなのがサンパウロのダニ&デボラ・グルジェル・クアルテートです。

ジンボ・トリオというかつてのボサノヴァ・シーンの立役者が作った音楽学校がありまして、デボラはその学校のピアノの先生なんです。

そしてダニはそのデボラの娘で、そんな雰囲気の中で育ったお洒落な若者でカメラマンとかもやりながら、サンパウロの新しい音楽シーンを引っ張っているというわけです。

そしてそのダニ&デボラ・グルジェル・クアルテートが来日公演をしています。

▼11/6(日) @東京 BLUE NOTE TOKYO

<1st> Open:16:00 / Start:17:00

<2nd> Open:19:00 / Start:20:00

DJ:中原仁

チケット:6,800円(税込)

お問い合わせ:BLUE NOTE TOKYO 03-5485-0088

http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/dani-debora/

▼11/7(月) @東京 BLUE NOTE TOKYO

<1st> Open:17:30 / Start:18:30

<2nd> Open:20:20 / Start:21:00

DJ:堀内隆志(cafe vivement dimanche)

チケット:6,800円(税込)

お問い合わせ:BLUE NOTE TOKYO 03-5485-0088

http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/dani-debora/

#コラム #音楽

飲食店って本当に面白いなあって感じの本を出しました。『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』 https://goo.gl/oACxGp

田端信太郎さんがツイートしてくれてすごく売れてます。田端さんありがとうございます!

11月16日に僕が選曲したCDが出ます。Happiness Played In The Bar -バーで聴く幸せ- compiled by bar bossa https://goo.gl/tOKcGu

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「コンピCD出すと言うと」です。

ここから先は

142字

¥ 100

サポートしたいと思ってくれた方、『結局、人の悩みは人間関係』を買っていただいた方が嬉しいです。それはもう持ってる、という方、お友達にプレゼントとかいかがでしょうか。