なぜ僕はあやつり人形に1000円置いてきたのか

この前の日曜日、上野公園に行ったらたまたま「大道芸祭り」だったんですね。

パントマイムとか色々あったのですが、初老のご夫婦がされている「あやつり人形」に出会いました。江戸時代から続く300年以上も歴史があるものらしいのですが、こんな感じで、人形が踊ったりするんです。

最近、年をとったからなのかこういう日本の伝統芸能にはついつい立ち止まって真剣に見てしまいます。人形の踊りの後は獅子舞も披露してくれました。

こういう古典って何百年も同じことを繰り返しやっているから、演出が洗練されているといいますか、お客さんがどこで人形の動きに魅入るかとか笑うかとかっていうのが計算され尽くしているんです。

それで20分弱でしょうか、たっぷり楽しんで、さらにあやつり人形のからくりとか西欧のあやつり人形との違いなんかも解説していただきました。

さて、大道芸なので、投げ銭が必要です。こういう場合、あなたならどのくらいお金を置いていきますか?

映画だと2時間で1800円ですよね。落語会もだいたい2時間くらいで2000円が相場です。

それで20分くらいだったので、まあ500円くらいかなと思いました。あるいは財布の中にある小銭を全部なんてこともたまにします。そういう時はまあ大体638円とか435円とかそういう感じでしょうか。

そしたらそのショーが終わった後に「この獅子がみなさんの頭を噛んで回ります。この獅子に頭を噛まれるとこの1年、お客様が健康に過ごせます」って言うんです。もちろん僕も頭を噛んでもらいました。噛まれてるの僕です。↓

やっぱりこういう縁起物をされちゃうと「もっとお金を払わなきゃ」って思うんですよね。で、1000円札を1枚おいてきました。

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それで気がついたのですが、こういう「物じゃない、お金なんかで簡単には手に入らない、何か特別なもの」を頂くと、たくさんお金を払わなきゃって思いますよね。

例えば僕はたまに神社で「お店の経営がうまくいきますように」とか「本がたくさん売れますように」とかってお願いするんですね。そういう時ってちょっと多めに払っちゃうんです。その方が効果がありそうですよね。

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で、僕は常にそういうのを「お店とか経営とかにうまく利用できないかな」って考えてしまいまして、例えばこういうのならどうでしょうか。

どこかの町おこしとかで、商店街に「縁結び商店街」って名前をつけます。そしてその商店街のロゴマークがハートマークを使ったモノなんですね(商店街の名前やハートマークはベタすぎですよね。例えばですので)。

そして、その商店街のどのお店にもハートマークのケーキや、ハートマークの絵が描かれたカフェラテや、ハートマークのカマボコが入ったラーメンなんかがあるんです。

そこまでやると「その商店街にデートで行くと幸せなカップルになれる」っていう噂をされますよね。

その商店街のためにわざわざ遠くからカップルが来そうです。

そういう「お金では手に入らない健康や縁結びや商売繁盛みたいなもの」ってわざわざ時間を使って行ったり、お金を払いたくなったりしますよね。

上野のあやつり人形を見て、そんなことを考えてみました。

#コラム

飲食店って本当に面白いなあって感じの本を出しました。『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』 https://goo.gl/oACxGp

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「妻がいない朝は」です。

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なぜ僕はあやつり人形に1000円置いてきたのか

林伸次

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林伸次