さっき夢から覚めたばかりなのに、私はまだ夢の中にいることに気がつく。

あたりを見回すと、ここは私の夢の中ではない。この夜の手触り。白い花の香り。あなたが好きだった場所。ここはあなたの夢の中。

私はあなたを探す。あなたはいない。でも私が考えていることはあなたの夢の中だから、あなたには届いているはず。

私はあなたに最後に会った夜のことを思い出す。あの夜は確か雨がひどくて、あなたの表情がよく見えなかった。

するとあなたが夢のページをめくる音が聞こえる。

あなたがとても美味しそうにご飯を食べているのが見える。「おなかすいてたの？」と私が聞くと、あなたが大きくうなずく。

あなたが私に「ずっとここにいてくれる？」と聞く。

私はあなたの夢の中でずっといることを想像してみる。

私は「あなたが時々キスしてくれるなら良いよ」と答える。するとあなたが夢越しに私にキスをする。

#小説

bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「とある企画を思いついて」です。