ジャスト・フレンズ

#小説 #超短編小説

「彼女、同性の友達がいないタイプなんです。

すごく綺麗だし、頭も良くて性格も明るいようには見えるんです。

たまに同性の友達が出来ると僕に紹介してくれるんですけど、だいたいちょっと地味な女の子で、どう見ても彼女の綺麗さを引き立てるためのような役割の女の子なんです。

その女の子も途中で自分が引き立て役だって気づくんでしょう。なんとなく彼女から離れていくんです。

だから彼女、基本的には男友達しかいないんです。

彼女、口癖は『私、こんな性格だから全然男性から女扱いされなくて』というものなんですけど、もちろん男友達はみんな彼女に夢中で彼女を女としてしか見ていないんです。

それでその中の男性が彼女に『好きだ』って告白したとします。

すると彼女は『えー?! そんなつもりじゃなかったのに。ずっと仲がいい友達でいたいのに』って本気で驚いたようなリアクションをするんです。

そしてその場所がいづらくなるとまた彼女は違う男だけのサークルに行って、また一から始めるんです。

最初は全員と仲良くしている風によそおうのですが、彼女のことを好きそうな、気が弱そうな男性を2、3人くらい鋭くみつけて、こっそりその男性たちにメールをするんです。

最初のメールは本当に事務的な集まる時間の確認とかなのですが、少しづつプライベートな悩みなんかもメールで話し始め、少しづつ男の方が彼女に惚れ込むように誘い出すんです。

ええ、みんなと一緒にいるときは一切メールをしているなんてことはおくびにも出さないんです。

それで彼女とメールをこっそりしている男性たちは『自分だけ彼女とやり取りしている』って思いこんで、そしたまたある日、誰か男性が彼女に『好きです』って告白するんです。

そして彼女はまたいつものように『そんなつもりじゃなかった。ずっと仲の良い友達でいたかった』って言うんです。

本当は彼女がもう少し綺麗じゃなければこんなことにはならないんです。親しい女性の友達も出来るはずなんです。

でももうどうしようもないんです。彼女は本気で男性の友達がほしいと思っているし、男性は最初のうちはニコニコと紳士的に友達のように振る舞うし。

でも彼女を前にすると『ああ、やっぱり綺麗だなあ。こんな女の子とつき合ってみたいなあ』って男性は感じるんです。

ええ。もちろん僕もそんな彼女に虜なんです。でも僕は彼女には『友達のフリ』をしているので、いつまでも彼女から『今度、飲みに行こう』って連絡が来るんです。

そして彼女はいつものように僕に『もう全然私のことを女扱いしてくれないんだから』って言うんです。

でも僕、彼女のことが女として好きで好きでしょうがないんです」

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この記事は投げ銭制です。この後、オマケでこの話を書こうと思った経緯を書いています。

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ジャスト・フレンズ

林伸次

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林伸次

超短編スタンダード曲小説

スタンダード曲からお題を借りて小説にします。