無人島で火をおこせない自分

※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。

先日、ある女性が「私、無人島とかで火をおこせる男性が好きなんです」と仰いました。

彼女が言うに、普段の時はそういうことは感じないのだけど、「いざ」というとき、「ここぞ」というときに、「男らしく頼れるなあ」って振る舞いが出来る男が好きだということなんです。

わかりますよねえ。僕はこれを「大草原の小さな家のお父さんタイプ」と呼んでいるのですが(若い人ちょっとわからないですよね。すいません)、何にもないところに家を建てたり、獣をつかまえてきて解体して炙ったり、子供たちを狼たちから守ったり、そういうことってとにかく僕は苦手なんです。

でも、実際のところ、現代社会では「一から家を建てる」とか「火をおこす」とかって必要とされないですよね。だから僕のそっち方面の「無能力さ」ってまずバレないんです。

って、思ってたら、その彼女が言うに、「例えば、旅行先でワインを買って、『あ、ワインオープナーがない』ってことあるじゃないですか。そういうときに、ナイフで器用に開けたり、なんとか出来るような男性なんです」とのことなんです。

なるほど。

彼女が言うに、例えば「無理してこじ開ける」のではなく、例えばそれが「電車の中」だったとしたら、電車の他の乗客に向かって、彼が「すいません。誰かワインオープナー持っている人いませんか?」って声をかけて回る、そういう「コミュニケーション能力をフル活動させてその場をのりきる」というのでも良いそうなんです。

要するに、「なんとか自分の力で、その困った状況をくぐり抜けられる男が好き」なのだそうです。

うーん、僕、そういう能力もないんですよねえ。

例えば、旅行先でワインを買ってしまったとして、「あ、ワインオープナーがない」ってホテルで気がついたとしますよね。

そしたら妻に「さっき、駅の近くにコンビニがあったじゃない。あそこでワインオープナーくらい売ってるんじゃないかなあ」とかって提案して、「シャワー浴びたらちょっと行ってくる」とかって妻に言って、そのコンビニに行って、売ってなかったら、代わりにビールとかを買って、ホテルに戻って、「ワインオープナー売ってなかった」って言って、それで終わりなんです。

そしてたぶん、妻も「僕がそこでこの困難な状況をなんとかする」とは期待していないんです。

で、無人島についたとしても、僕は火をおこせなくて、生で食べられる果物とかばかり探したり、「なんとかして無人島から帰れないかな」と色々と妄想したりするだけなんです。

まあでも「その場を楽しくする」という気持ちはあるから、「さっきすごく綺麗な花をみつけたよ」とか、「月と海が楽しめるロマンティックポイント発見」とかそういうくだらないことは言いそうですが…

うーん、旧石器時代に生まれなくて良かったなあと思っています。

僕のcakesの連載をまとめた恋愛本でてます。「ワイングラスのむこう側」http://goo.gl/P2k1VA

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています。今日は「女性の好きな髪形ベスト3」です。(ネタがなくなってきた感が…)

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