人は好きなことしか出来ない
※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。
先日、「居酒屋が入っていない」という記事を読んでたら、要するに「お酒をメインに扱っている飲食店」の売り上げが落ちているんだなってことがわかったんです。
もうこの「お酒離れ」に関してはずいぶん前から危惧していまして、「お酒に頼ったコンセプト」ではもう飲食店は無理なんだろうなあというのは理解しています。
bar bossa自体はずっと続けていこうかなあと思っていまして、やっぱりいつかは業態を変えなきゃいけないかなということばかり最近は考えているんです。
で、いっそ「カレーとコーヒーだけのお店」にして、もう僕はお客さまとは「いらっしゃいませ」くらいしか話さないで、古本と中古レコードをたくさん売っているお店とかどうかなあと妻に提案してみたんです。
でも、「お酒離れが進んでいる」という理由でBARという業態をやめようとしているのに、「本とレコードを扱う」って本末転倒ですよね。
で、「何か売るものがないかなあ」ってずっと考えているんです。カレーとコーヒーが売り上げの6割くらいで、4割は原価率の良い雑貨的なものと、原価率は良くないけど「応援しよう」って感じでCDや本も少しだけあるお店です。
なんとなく想像していただけるでしょうか。Tシャツとか鞄とかを売っていて、いくつか「bar bossaオリジナルグッズ」もあって、すごくオススメの「書籍」と「CD」を少しだけ扱っているって感じです。
僕はお店にはいるのですが、お客さまと話すわけではなく、カレーとコーヒーを出して、後は本を読んだり原稿を書いたりしているんです。
というのを考えてみたのですが、でも、その「売るもの」の「モノ」が僕は全く興味がないんです。
男子特有の「この鞄はこういう工房で作っていて、この持ち具合が最高で、この内側の生地はデンマークのデットストックのを使ってて」みたいなのに全く興味がないんです。ダメですよね。
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ところで、鎌倉のディモンシュの堀内さんがキハチさんとコラボレーションでスイーツを作ってるんですね。美味しそうだし、ディモンシュさんのコンセプトとぴったりあってて、すごく良いですよね。→ http://www.kihachi.jp/news/patisserie/patisserie_233.html#heading
こういうの羨ましいなあ、こういうのやりたいなあ、と思って、妻に「うちもこういうの出来ないかな? もう恋愛相談の話ばっかり書いているのもどうかと思うんだよね」って言ってみたんです。
そしたら妻が言うに「堀内さんはこういうのすごく好きでやっているんだと思うよ。あなたが、『こういうのやりたいなあ、羨ましいなあ』って言ってる時点でもうあなたは違うと思う。堀内さんは『やりたいなあ』じゃなくて、もう好きで好きで身体が動いているんだと思う。で、あなたは『恋愛の話とか人間関係の話』とか好きなんだもの。『どうしてあの人が最近マウンティングしてくるのか』とか考えるのが大好きでしょ。だからそういう書き仕事の依頼が来るんだと思うよ」ということなんです。
確かに、またそういう本の企画をいただきまして、僕は「人間関係のこと」を考えるのが大好きなんですよねえ。
まあ、人は「好きなことしか出来ない」ということなんだろうなあと思って、とりあえずお店は現状維持でいこうかと思っている46歳の初夏です。
僕のcakesの連載をまとめた恋愛本でてます。「ワイングラスのむこう側」http://goo.gl/P2k1VA
この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています。今日は「好きなパン・ベスト3」です。
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