シーンを作る、賞を作る、日本翻訳大賞は西崎憲さんのひとつのツイートから始まった

日本翻訳大賞ってご存じですか?

2015年に始まった賞なのですが、当時、文学界ではかなり話題になりました。

これ、西崎憲さんが、「翻訳文学が全然売れない。このままでは衰退してしまう」という状況を危惧して、立ち上げたんですね。

僕、こういう何かを立ち上げたり、人を集めたりという能力がなくて、
「すごいですね。大変じゃなかったですか」って西崎さんに言ってみたんですね。そしたらこんな経緯を教えてくれました。

西崎さんがずっと前にトーキング・ヘッズのデヴィッド・バーンの本を読んでいたら、彼が「シーンを作ればいいんだ」って語ってたそうなんです。

トーキング・ヘッズといえばニューヨーク・パンクというシーンですよね。あと僕はテレヴィジョンも好きでした。

もちろんデヴィッド・バーンのその後の活躍もずっと追いかけて、彼が編集したブラジル音楽を紹介したCD「ベレーザ・トロピカル」に完全にはまって、ブラジルまで行ってしまいました(ちなみに橋本徹さんも須永辰緒さんもこのCDだそうです)。

「シーン」って、世の中の雰囲気や、人の人生までを変えてしまうんです。

 ※

それで西崎さん、「そうか、シーンを作ればいいんだ」とはわかったのだけど、「でも俺ひとりだし、スーパーマンじゃないし、どうやったらシーンなんて作れるんだろう」って悩んだらしいんです。

そこでこういうツイートをしたそうなんですね。

そしたらみんながRTしてくれて、米光一成さんが反応してくれて、輪が広がり、人が集まってきて、クラウド・ファンディングで、目標金額は70万円だったそうなのですが、385人から338万2500円を集めて、日本翻訳大賞が実現したそうなんです。

賞が出きると本当に状況って変わるそうなんです。

必ずその賞は「誰がとるんだろう」「どの作品がとるんだろう」って注目されるし、その賞はいろんなメディアで紹介されるし、結果、賞をとった作品はもちろん、候補作もたくさん売れるそうなんです。

そして、「翻訳文学」というひとつのシーンができて、そこにたくさんの人が集まっているんです。

 ※

そうなんです。何か世の中を動かそうと思ったら、「シーン」を作ればいいんです。

そして「シーン」を作るには、たぶん西崎さんがとった方法、「賞をつくる」というのが一番近道なのでしょう。

「noteデザイン賞」とか「noteエッセイ賞」とか「note写真賞」とかどうでしょうか。

もちろんnoteじゃなくて、「街の飲み屋のスタッフ大賞」とか「東京の店員大賞」とかでもいいかもしれませんね。

#コラム

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林伸次

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林伸次

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