女の子にモテたいと思ったからバンドを始めたという動機のこと

僕、常々、「ちゃんとした純文学のような本を1冊残したい」と言ってるんですね。

そしたら先日、ある人が「ええ? あいつが純文学なんて書けるの?」って陰で言ってたというのを耳にしまして、「よし絶対に1冊すごいのを書こう」って心に決めたんです。

                ※

ところでこういう「やる動機」のことって話題になりますよね。

有名なのが「女の子にモテたいと思ったからバンドを始めた」というものがあります。

これ、僕はすごく正しいと思っていまして、いろんな場所で言ってるんですね。

そしたら当然ですが、「自分は女の子にモテたいという理由でバンドを始めたわけではない」と、すごくたくさんの方に「突っ込まれる」んです。

もちろん僕もわかっています。

例えば、誰かのライブを観て、「うわあ、カッコいい。自分もあんな風になってみたいなあ」という憧れで始めた人も多いと思います。

あるいは、「なんかすごく面白そうだったから」というワクワクした気持ちからとか、CDを聞いてて、「こういうのってどんな風に音を出しているんだろう?」っていう、ラジオや時計を分解する男の子の気持ち的な要素もあると思います。

そういう「動機」って本当のところは何なんだろうってよく考えていまして。

例えば「お金儲けがしたい」っていうのも、よくある動機ですよね。

で、まあそういう動機の中に必ず含まれている要素があって、それは、「みんなに認められたい」ってことだと思うんです。

「異性にモテたい」っていうのも、実は「みんなに認められたい」っていう気持ちからですよね。

               ※

それでいつも考えるのが、「自分のために作る」という動機についてです。

純粋に良い曲を、良い文学作品を、自分が満足するために作るという「動機」をたまに聞きますよね。

これを「純粋芸術志向」とまあ便宜的に呼んでみます。

これ、いつも思うのは、無人島に行って、この後、もう2度と誰とも会えないという状況や、他の人類が全員死んでしまって、自分一人だけ取り残されたという状況でも、曲や文学作品を作るのでしょうか?

僕だったらそんなことやらないんです。こういう文章も誰も読まないのならまさか書かないです。

人ってやっぱり「誰かに認められたいから」という理由で動くんだと思うんです。

もちろん「良い作品を作りたい」っていう純粋な気持ちってあるのはわかります。

でも「誰もいなくなったら」やらないんじゃないかなって思うんです。

               ※

逆に「誰にも見せないで、発表しないですごい作品を残した人」ってたまにいますよね。あの人たちはやはり「ある線をこえた人」だと思うんです。

で、僕を含む凡人は、やっぱり「誰かに認められたいから」作るんですよね。

               ※

冒頭に書いたちょっと悔しいことがあったので、「いやはや、人ってそんなにまでして意地でも認められたいんだ。というかそんな動機で書く本っていったい何だろう?」って自分の小ささに驚いたので、こんな文章を書いてみました。

#コラム

僕のcakesの連載をまとめた恋愛本でてます。「ワイングラスのむこう側」http://goo.gl/P2k1VA

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています。今日は「先日、僕が変態だと誤解された場所」です。すいません「つり」っぽくて…

この続きをみるには

この続き:173文字/画像1枚

女の子にモテたいと思ったからバンドを始めたという動機のこと

林伸次

100円

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

サポートしたいと思ってくれた方、『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』を買っていただいた方が嬉しいです。それはもう持ってる、という方、お友達にプレゼントとかいかがでしょうか。

嬉しいです! ええと、シェアとかしていただけたらもっと嬉しいです…
47

林伸次