性格って直せない

昔、テレビを観ていたら、「山奥で誰とも接触せずに一人で暮らしている人」を取材するという番組をやってたんですね。

で、色々とあって、TVカメラの前にその人が現れたんです。

そしたらやっぱりその人、すごく変わっているというか、まあ「一般社会でうまくやっていけないだろうなあ」って印象の人だったんです。

で、この人も若い頃からいろんな葛藤はあって、やっぱり周りとはたくさんのトラブルがあって、どうしても自分は受け入れてもらえなくて、色々と考えたあげく、「もう誰とも接さなくて良い、山奥で一人で暮らそう」って決めたんだろうなあ、って想像しました。

 ※

よく思うのが、「性格って直せない」ですよね。

「自信がなくて人前で上手に振る舞えない」という人もいれば、「根拠のない自信があって、何も結果を出していないのに偉そう」という人もいたりして、本当に「いろんな性格の人が世の中にはいるもの」です。

そして「自信のない人」はそれなりに気にしていて、「もっと自分に自信を持って行動しよう」なんて本を読んだりしているかもしれないけど、まあ「そんなに効果はない」ですよね。

あるいは「根拠のない自信がある偉そうな人」も、みんなにちょっと嫌がられたりしているのは気がついているけど、やっぱり自信があるわけだし、どうしようもないんです。

ホント、性格って直らないんです。

じゃあどうすれば良いのか? 

自分の性格を受け入れてくれる場所を自分で探すのが一番です。

例えば僕はすごく「適当」で「いい加減」で、さらに「その場のノリで適当なことを言う」んです。

でも、ブラジル人のコミュニティに入ると、彼らは僕以上に「適当」で「いい加減」で、「その場のノリで適当なことを言う」んです。なんかすごく楽なんです。

以前、オーストラリア人女性と知り合って、彼女、すごく控えめで、シャイで、まあ「日本人っぽい」んですね。

で、「日本人っぽいですね」って彼女に言ったら、「そうなんです。私、オーストラリアでいたときは、みんなすごく自己主張が強くて苦手だなあって思ってたんですけど、日本に来たら日本人はみんな自己主張が強くなくてすごく居心地がいいんです」と言ってました。なるほど、彼女は「自分の場所」をみつけたわけなんです。

別に外国じゃなくても、「山登りサークルの人たちとはなんとなく肌が合う」とか「短歌サークルの人たちと一緒にいると自分らしく振る舞える」とかありますよね。

自己啓発と言いますか、「自分を変えよう」という発想って僕は正直、「無理」と思っています。人間って、まず「生き方」とか「考え方」とか「人との接し方」って変えられないです。

それよりも「自分にぴったりの場所」、「自分が心地よくてみんなが受け入れてくれる場所」を探した方が良いですよね。    

 ※

たまに「今の場所が苦しそうな人」を見かけたり、インターネット上でも「苦しそうな書き込みや文章」を見かけたりするので、「自分の性格はまず変えられないし、周りの人もそう簡単には変わってくれないし、だったら場所を変えて自分にぴったりの場所を見つける方が良いですよ」と言いたくなり、こんな文章を書いてしまいました。

どこかにぴったりの場所あると思いますよ。

#コラム

僕のcakesの連載をまとめた恋愛本でてます。「ワイングラスのむこう側」http://goo.gl/P2k1VA

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています。今日は、昨日(日曜日ですね)のつらかったことです。

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