「定年退職後、お店でもやってみようかな」に答えました。

※水曜日は質問に答えています。

【質問】
「料理を作るのが好きな父が退職後、お店でもやってみようかなと言ってます。どう思いますか?」(これはカウンターで質問されました)

【答え】
二つの理由で失敗する可能性が高いと思います。

●まず「そんなに儲からなくていいから、年金にプラスお小遣いが入ってくる程度の収入でいいから好きなことを商売にしてみたい」という動機で始めた場合。

「お店を始める」って起業するのと同じなんですね。起業するときに「そんなに儲からなくていいから」って始める人いないですよね。そんな気持ちで起業してもまさか上手く行かないです。

それと同じで、「そんなに儲からなくていいから」っていう気持ちで始めたお店って、「すごく儲からなくてまず赤字になる」のが普通です。

金持ちが税金対策で始めた飲食店とかって、外から見てそんなに良くないオーラが出てますよね。

あれと同じで、「軽い気持ちで始めたお店」って、周りの本気のお店と比べて、やっぱり色んな料理や接客なんかが本気じゃないから、お客さんがまずつきません。

ですので、「そんなに儲からなくていいから」という気持ちのお店はまず潰れてしまいます。

●じゃあ、とにかく一念発起して、退職金を全部つぎ込んで、「ずっとこんなお店をやりたかったんだ」って考えていたお店を65歳に開店するという場合。

実はこういう種類のお店、たまにあります。僕、続いているの見たことありません。まず潰れます。

というのは、飲食業って「流行」があるんですね。パンケーキが流行ったり、パクチーが流行ったり、それらがいつの間にか「ダサくなったり」っていうすごく流行に左右されるんです。

そういう「流行」より少し先に始められる感覚って若いうちだけです。そういういろんな海外や都内のお店をチェックして「これが流行りそうだから」ってすぐに「レシピ」や「内装」を変えられるのって、若いうちだけです。

年齢を重ねてくると、流行に気がつくのも遅くなるし、その流行にあわせた内容の料理を出しても、どこか少しズレています。

65歳になって「今までやったことないけど、デザインが好きだからデザイン会社を始める」って無理ですよね。それと同じです。

あるいは、「流行とは無関係のお店を作ればいいんじゃない?」って思うかもしれませんが、そういうのを年をとってから作るのって不可能です。

逆に、若い頃に自分だけのオリジナルな流行に流されないお店を作って、ずっとそのやり方を守って、年齢を重ねて老舗になって「本物の流行に無関係なお店」として残ることは可能ですが、それもごく一部の人にしかできないと思います。

 ※

というわけで、「もし、定年退職後に、自分の料理をみんなに振る舞いたい」ということでしたら、自宅を改装して、たまにみんなを呼んで、月に一回とかを「居酒屋としちゃん」とかにすればいいかと思います。

#コラム

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bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。 

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「定年退職後、お店でもやってみようかな」に答えました。

林伸次

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林伸次

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