#小説
【前回までのあらすじ】いつかお店をやってみたいと思っている僕（中島）は渋谷のBar Jazz Waltzで隣に座った女性から「このマスターは収入はどのくらいだと思う？」という宿題を出された。そして僕は、お店について初めて具体的に考え始めた。

僕は下北沢の駅で降りて、新雪園に向かった。新雪園は北京料理というカテゴリーに入るのだろうか。世界中、どんな街にもある、中国系の人が経営している赤が基調の現地系中華料理店だ。この店は昼から朝までずっと営業しているので、使い勝手がよくて、何かと「じゃあ新雪園で」ということになる。昼から飲んでいる人もいれば、水商売の人たちが朝方ラーメンをすすっていることもある全方向の良い店だ。

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