お店に「フライヤーを置いて」と依頼することについて

先日、別件がメインの話題の時に、「基本的に、bar bossaのお客さまでない方に、『撮影で使わせて』とか『フライヤーを置いて』とか『CDや本を取り扱って』と言われてもお断りしているのですが~」ということを書いたところ、その後いろんな方から「よくぞ書いてくれた」というお言葉をいただきました。

そして、その言葉を言ってくれた方たちは、みなさん「物販店」のオーナーの方たちでした。

これ、やっぱり飲食店と物販店の違いが大きく出ているんだと思います。

飲食店に「フライヤーを置いて」とか「撮影に使わせて」と言う場合は、普通は「一度、来店したことがある」というのが前提ですよね。

で、飲食店で「一度、来店したことがある」ということは、必ず着席して、メニューを開いて、何か注文されたということを意味しています。

ある飲食店のことを「あのお店の雰囲気は好きだから、あそこで対談の撮影したいなあ」とか「あのお店に来ているような人たちに情報を届けたいからフライヤーを置かせてほしいなあ」と感じるということは、既にお客さまなんです。

でも、物販店はそうじゃない場合があります。

お店に入って、「良い雰囲気だなあ。来ているお客さんも自分が考えている層と近いなあ」とか思っても、実際には商品を買わずに帰ることがあります。

そして、自分のライブ演奏のフライヤーとか、お菓子づくり教室とか、そういう紙情報を手にして、「このフライヤーを置いてもらえますか?」とお店に行ってしまうんだと思います。

そのフライヤーを持っていく人が、そのお店で買い物をしなかった理由は「欲しい物がなかった」からなんだと思うんですね。

買い物ってそういう行為ですよね。飲食は一日に何度か絶対にお腹がすくので、どこかで食べなきゃいけないけど、買い物は「欲しい物がなかったら」しないです。

でも、小さな物販店のオーナーの方たちは「フライヤーを置いて欲しいのなら、どんな安いものでも良いから何か買って欲しい」と決して言葉にはしないですが、心の中では思っているんです。

すごくわかりやすい理由を僕が説明いたしますと、フライヤーを置くには「場所」が必要ですよね。その場所にも実は家賃がかかっているんです。本当はそこに何か商品を置いたら、その商品が売れて、お店に利益が出る可能性があるんです。

それを、あえて「フライヤーを置いている」のは、そのフライヤーを持ってくる人が、いつもお店で買い物をしてくれて、「ありがたいなあ。何かあったらお店でも応援したいなあ」と思っているから、本来は商品を置くべき場所にフライヤーを置いているんです。

たぶん、音楽とか演劇とかそういう芸術活動をしている方は、「内容が良ければ、フライヤーのデザインがお店にあえば、趣旨に賛同してくれれば、置いてくれる」と考えてしまうと思うんです。

でも実はそういう「大人の事情」というのがあるんです。

「どうしてあの店、あのフライヤーは置いて、うちのは置いてくれないんだろう?」とか不快に感じた経験がある方もいらっしゃるかも知れません。

そういう方にも「知って欲しいな」と思い、そしてそういうのを伝えるのが「年長者の義務」のように最近は感じていて、今日は勇気を出して筆をとりました。

お店とお客さまの関係、お金が絡むので何かと難しいですが、みんながハッピーな気持ちになれば良いなと思います。

#コラム

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bar bossaに行ってみたいと思ってくれている方に「bar bossaってこんなお店です」という文章を書きました。→ https://note.mu/bar_bossa/n/n1fd988c2dfeb

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「小説が全然進んでなくて」です。

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お店に「フライヤーを置いて」と依頼することについて

林伸次

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林伸次

渋谷でボサノヴァとワインのバーをやってます。http://www.barbossa.com/  『恋はいつもなにげなく始まってなにげなく終わる。』https://goo.gl/u2Guu1 韓国人ジノンさんとのブログhttps://goo.gl/B9MH6n

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