いわゆる名作をまとめて読んで考えたこと

※土曜日は読む人が激減することが判明したので個人的な話を。

歴史に残るようなすごい作品ってどうやったら書けるんだろうって考えて、いくつかそういう「子供から大人まで世界中の人が大好きな永遠の名作」をチェックしてみたんですね。

例えば『星の王子様』とか『カモメのジョナサン』とか『アルケミスト』とか『銀河鉄道の夜』とかそういうのを片っ端から「どういうことになっているんだろう?」って考えながら読んでみたんです。

そしたらわかってきたことがありまして。「精神的に透き通っている瞬間」ってわかりますか?

例えば夜から朝に変わるあの青い風景を見て感動しているときとか、長距離マラソンを走っているときとか、温泉から戻ってきて旅館の畳の上で寝転がってぼんやりしているときとか、僕の場合はヨガをやっているときとかに、心が真空状態みたいになるときってあるんですね。

そういうときって、「ポーン!」と「ある考え」が心の中に落ちてくるんです。

その瞬間に、人って「ずっと研究している数式の解」とか「新しいサービスのアイディア」とか「よし、独立しよう」とか色々と心に火がつくようになっていると思うんです。

たぶんずっとずっと「そのことばかり」を考えていて、何か心が落ち着いた時に、いろんなことが全部繋がって、フッと「答え」が現れてくるんだと、僕は理解しているんですね。

で、冒頭にあげたような名作を書いた人たちは、その「ポーン!」で、すごい設定、自分だけの世界観みたいなもの、例えば「空に小さい星が浮かんでいて、そこに王子様がいる」っていうのを思いついて、その世界でずっと泳ぎ続けて、その世界を説得力のあるものにするために、言葉を付け足していったんじゃないかなあ、そういう作り方なんじゃないかなってことがわかってきました。

 ※

そして、もうひとつ気がついたことがありまして、もう本当にこれは勝手な想像なのですが、これらの作品を書いた人たちは当時、とんでもなく孤独だったのではという印象を、作品を読んでいて強く感じました。

作品に登場する主人公もみんな孤独なのですが、作品全体に「孤独の影」がつきまとっているように読めました。

みんなたぶん、ひどく孤独で、1週間とかあるいは1年とか孤独の闇に押しつぶされそうになって、こういう「アイディア」が「ポーン!」と落ちてきたのかなって思います。

 ※

だから自分がそういう作品を書こうと思ったら、すごく長い時間、1人でいて、幻想的なことばっかり考えたり、夜にぼんやりと海岸や森の中で言葉を探したりしないと、「ポーン!」は降りてこないような気がしました。

まあ、いつかはそういうのを書いてみたいなあと夢見ていまして、何かのきっかけで「ポーン!」が降りてくるのを祈ります。

#コラム

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この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「妻がチョコを買ってきて」です。

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