ストレートの眉とブルーボトルとダンデライオン

妻に教えてもらったのですが、最近の若い女性の眉毛って真っすぐストレートなんですね。

石原さとみがオリジナルらしいのですが、「への字」になってないというか、「山」がないんです。スーッとストレートなんです。で、そっちの方が優しそうっていうか、こうフワフワした雰囲気なんです。

で、それを教えてもらってから、街を歩く女性の眉毛ばっかり見ていると、やっぱりストレートの若い女性と、への字になっている女性とはっきり分かれるんです。

なんか面白いなあと思って、先日の日曜日はすれ違う人の眉毛ばっかり見ていました。

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ところで、9月22日にB&Bで石渡さんと対談をするのですが、僕、石渡さんがプロデュースしたブルーボトル・コーヒーもダンデライオン・チョコレートもいったことがなかったんですね(ブルーボトルはちょっと前に青山のお店の前まで行ったのですが、すごく並んでたのであきらめました)。

で、先日の日曜日に行ってきました。

まず半蔵門線に乗って、清澄白河に行きました。この駅はちょっとした観光地ですよね。深川めしがある商店街は一度来たことがあって、いろんなカフェやアートスペースがあったりします。

ブルーボトルはそこから少し離れた場所にあるのですが、やっぱりまだお客さん並んでいました。

僕、お店で並ぶのがどうも好きではないのですが、もちろん清澄白河まで来たので、並びましたよ。

でも並んでいる間もスタッフが忙しそうに、でも楽しそうに動いているのを眺めていると、そんなに苦ではないものなんですね。

さて、やっと順番まわってきて、「初めてのコーヒーショップではブレンドでしょ」と思い、ブレンド注文しました。そしてコーヒーだけでは絶対に胃を壊すのでワッフルも注文しました。ちなみにワッフルを食べるのは生まれて初めてです。

コーヒー、やっぱりかなり酸味が強くて、「これは3分の1くらいしか飲めないなあ」と思ったのですが、甘いものと一緒だと結構いけます。

なるほど、サードウエーブ・コーヒーのことを、「コーヒー豆のお茶」と表現するようなのですが、そういうことなんだなあとわかってきました。最後まで美味しくいただきました。

そして、清澄白河からダンデライオンがある蔵前まで歩きました。間に大森と隅田川と両国があるんですね。僕は知らない街を歩くと「ここで住むとどんな生活かなあ」というのをついつい想像してしまうのですが、「ああ、この焼鳥屋さんは来るだろうなあ」とか「うわ、良い感じの街の普通のお寿司屋さんだ。これは来ちゃうな」っていうお店がすごく多いんですね、この地域。でもレコード屋がないなあと思っちゃいました。

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蔵前、休日だから誰も歩いていないんです。本当にこんな場所に今一番お洒落なビーン・トゥ・バーのチョコレート屋さんがあるの、と思ったらありました。

さらに満席だし、お客さん並んでいました。

「このチョコレートの違いは?」と質問すると、気前よく全種類のチョコを試させてくれました。やっぱり酸味がしっかりしていて、「カカオ本来のフルーツの味」が確認できました。

そしてせっかく来たんだし、何か飲んでいこうと思ったのですが、もうコーヒーは飲めないし、チョコレートドリンクもちょっと無理です。

で、妻とビオワインとクラフトビールにしました。

お客さん、4~50人はいたのですが、アルコールを飲んでいるのは僕らだけでした。

まあチョコレート専門店だから当たり前と言えば当たり前なのですが、やっぱりアルコールを飲む人ってもういないんだなあと実感しました。20年前はカフェで昼に飲んでいる人、結構いたように記憶しています。

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そして気になったのはブルーボトルもダンデライオンも「スタッフが働くキッチン・スペースというか工房スペース」がすごくゆったりとってあるんです。

飲食店の基本は「お客様を出来るだけたくさん入れるために、厨房は出来る限り狭くして、席数を一席でも多く確保する」というものだと思うのですが、全然それとは逆でした。

たぶんスタッフが楽しそうに作っているのをお客さまに見てもらうっていうのが基本コンセプトにあるんだと思います。

そしてスタッフがどちらのお店もすごくたくさん働いていました。今の流れは「機械に任せられるところは任せる」とか「別のセントラルキッチンである程度まで調理された料理を温めるだけ」とかだと思うのですが、それも全然逆なんでしょうね。

あと、どちらのお店もスタッフが自然体でした。妙にマニュアル化した「カジュアルな笑顔」でもなく、最先端なお店にありがちな「気取った感じ」もありませんでした。

そして、「番号札」を渡されるのではなくて「名前を聞いて、出来あがったっら『ブレンドとワッフルをお待ちの林様』っていう」のがふたつのお店の共通点でした。

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ところで眉毛の話に戻るのですが、どちらのお店も「デート利用率」がすごく高くて、女の子がみんな「眉毛がストレート」だったんです。

で、妻が「昔は若い人たちのデートって車に乗って横浜とかに行ったじゃない。でも今の若い人は車がないから電車に乗ってこういう場所に来る感じなんだろうね」と言ってて「なるほど」と思いました。

ちなみにサードウエーブ・コーヒーもビーン・トゥ・バーも後10年もすればもちろん最先端ではなくなるわけで、妻と一緒に「これから新しく来る飲食店ってどういうスタイルなんだろう?」って考えてみました。

うーん、さっぱり思いつかないんです。

もうアルコールじゃないんだろうなあというのはわかるのですが、「豆かな?」「スパイスやハーブかな?」とか思うのですが、よくわかりません。

妻が「和のスイーツの進化系は?」と言ってたのですが、それもあるのかもしれません。

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9月22日、下北沢のB&Bでその辺りも石渡さんに質問してみるつもりです。

そして、今、流行りすぎて社会現象になってしまうとしばらくしてみんなに飽きられてしまうという危険性が常にこういう「最先端のお店」ってあるかと思うのですが、それをどう防ぐのかというのも質問するつもりです。

9月22日に下北沢B&Bで対談します。詳しくはこちら→ http://bookandbeer.com/event/20160922_bt/

#コラム

漫画家の真巳さんにこんなツイートをしていただきました。真巳さんありがとうございます。

飲食店って本当に面白いなあって感じの本を出しました。『バーのマスターは「おかわり」をすすめない 飲食店経営がいつだってこんなに楽しい理由』 https://goo.gl/oACxGp

この記事は投げ銭制です。この後、オマケで僕のちょっとした個人的なことをすごく短く書いています(大したこと書いてません)。今日は「キンドル、やっぱり使いにくい」です。

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