BAR illud

旧店名BAR TooL。 だいたい週1更新。 見つけづらい上に開けづらさしかない扉のB…

BAR illud

旧店名BAR TooL。 だいたい週1更新。 見つけづらい上に開けづらさしかない扉のBAR @ 門前仲町 福住。 来店は1組3名まで。葉巻のみ喫煙可。 月~土曜 17:30~状況次第。 ※金は深夜まで https://goo.gl/maps/DHriRNd4DZHnCuqcA

マガジン

  • カクテルのはなし

    カクテルに対して、BAR illudなりの考察とそれに基づくクリエイションや雑記のまとめ。

  • ペアリングイベント2024のはなし

    2024第一回目のペアリングイベントのはなし。 2月に「季(とき)のくじら」さんと開催。

  • ペアリングイベント4のはなし

  • ペアリングイベント3のはなし

  • ペアリングイベント2のはなし

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さて、なにを話したものか。 ver.2022(illudの説明書)

note最初の投稿はこんな掲題だった。 久しぶりの長文投稿で何を書いていいかよくわからず、とりあえず自己紹介の体で書き散らしてみた。どうせすぐ放り出すだろうと思っていたらなんとなくの習慣でもう4年くらい。(ほぼ)週1ペース。 我ながら飽きもせず、ネタを探しつつよくやっていると褒めてやりたい。なんの足しにもならんけど。 移転もして、前店舗だけでなく現店舗からの方も読んでくれているみたいなので自己紹介のアップデートを。 2012~2021まで8年半ほど行徳で”BAR TooL

    • Moulin Rouge ~レシピ編

      前回で全てまとめ込むはずがヒマに任せて深掘りした結果、ネーミングから膨らんだ考察に終始してしまった。 今回はスロージン使用レシピとそのアレンジ回。 これで完結させたい。 そもそもの発端はスロージンを使ったカクテルをプッシュしたいと思っていたところ、スローテキーラをオーダーされたり遊びに行ったBARでブラックホークが作られていたり、インスタでスロージンを使ったカクテルのちょっとした企画(非公式)があったりと、何かやたら耳目に入ってきたから。「求めよ、然らば与えられん」てヤツで

      • 人の考えることに大きな差はないのかも知れない -呟きにかえて

        「人の考える事って洋の東西も古今も問わず大して変わらんよ」ってよく言うんですが、こういうの見つけるとホントそう思いますね。 去年の11/11、ポッキーの日にシャレで作ったカクテルと下に引用した鹿山氏が紹介されたカクテルの酷似具合と言ったら。 誓って言うけど存在はこれっぽっちも知らなかった。 でも誰かが考えていて不思議じゃない。 誕生の文脈も近いとは言わないけれど遠くもない。 今日もきっとどこかで、互いに知らない誰かと誰かが同じようなカクテルを作っていると思う。

        • Moulin Rougeについての雑な私的考察

          ムーランルージュ。 このタイトルを読んで思い浮かべるのはどれだろうか。 映画か?ミュージカルか?はたまたパリにある、その単語の意味する「赤い風車」が目印のキャバレーか? おそらくこれで「カクテル」と発想する人はほぼいないはずだ。もしいるとすれば同業者とカクテルギークがせいぜいといったところだろう。 にも関わらず、今回の話はそのごくニッチなカクテルの話です。 だってBARアカウントのポストなんだからそりゃそうだ。わざわざ映画やらキャバレーの話ったって気の利いたこと一つ書けない

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        さて、なにを話したものか。 ver.2022(illudの説明書)

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        記事

          「死なない」という幻想

          コロナからこっち、自分にいろいろな影響を与えてくれた方々がずいぶんといなくなった。 書き上げればキリがないくらいに。 もちろんこれ以前でもそうであったのだとは思うけど、コロナよりこちらではずいぶんと意識させられている。 何によらず、人は死ぬのだ。必ず。例外はない。 それを何より感じたのは志村けんさんであった。 緊急事態宣言が出る直前の衝撃だった。 「志村けんて死ぬんだ…」っていうのが一番最初の気持ちだった。 書くまでもなく氏はテレビの向こう側の存在で、それは一種、永遠に生き

          「死なない」という幻想

          ペアリングイベント2024のはなし⑥

          最後。三皿 /三杯目。 これはひょっとしたらこの1回にまとめられるかも。 ということでまずメニュー。 最後は粗く砕いたコーヒー豆の香りとカルダモンの香りが入り混じるオリエンタルなパウンドケーキ。 つまりハーバルです。 個人的にコーヒーよりもカルダモンを強く掴んだのでそこから膨らませた。 最後の一杯だからあまり複雑にしたくないけど、かと言って無思考に思えるものにしたくない。と考えた結果がコレです。 とりあえずレシピ…って言っても書く必要がないくらいシンプルですね。 カルダモ

          ペアリングイベント2024のはなし⑥

          呑みながら書きました

          これは本祭りなのか前夜祭なのか。どちらでもいいか。 土曜の夜にかけるか自信がないので今のうちにかいえおこう。書いておこう。 なんだか冬に戻ったような気温で嬉しいような(夏生まれの冬好き)残念なような。みぜえに…じゃない、店前に桜と思しき木があるんですけど、今日見たら少し開花してたんですよ。春だなあなんて思ったんですけど、悲しいかな、萎れ気味で寒暖差のせいかなーなんて思っちゃいましたね。 まあこの時季は例年、そんななので仕方ないつちゃ仕方ないんですけど。花見の時に花はなしなんて

          呑みながら書きました

          ペアリングイベント2024のはなし ⑤

          はい、二皿 / 二杯目のモクテル行きます。まったく構成力と要約力がないな。 まずレシピいきましょうか。 いちばん最初のスケッチではシャンパンの古酒をイメージをしていたけど、思考を重ねて行くうちにカクテルと同じような景色を見せる方向に落ち着いた。 実はカクテルも当初は同じイメージをしており、カクテルに引っ張られる形で変わったのだと思う。 つまり「近づけるペアリング」を意識していたわけだ。 見返してみると確かに今回は全部その方向性。 当初のコア(スパークリンググレープジュース

          ペアリングイベント2024のはなし ⑤

          ペアリングイベント2024のはなし ④

          では二皿 / 二杯目。まずはメニュー。 カクテルはもう表記まんま。 しかしブールバルディエでわかってもアドニス90'sレシピって見て「あ、そっちね」となる方はそういない。これわかる方はカクテル好きでしょう。 アドニスのレシピってクラシック(1884~85?)と1990年代に登場した(らしい)ものとで二つ存在する。 とりあえずレシピ紹介しましょう。 いろいろある話や考察、その他レシピも存在するけど今回に関係ないので省略する。 ざっくり上記のような2パターン。 余談だけど、僕

          ペアリングイベント2024のはなし ④

          ペアリングイベント2024のはなし ③

          すいません、早くも全3回完結じゃなくなりました。 メニューとカクテルについては前回をご覧ください。 今回は一皿目に合わせたモクテルをお届けします。 チャイエッセンス。 これもカクテル同様、口中で完成させるものとした。ただし、こちらはある程度だけどグラス単体でも楽しめる作りになっている。 カクテルからの流れで同じコンセプトを持たせたのは良いものの、モクテルで、しかもリオレに合わせるものだと何をチョイスするかでまず悩んでいたところ、インド料理屋でカレーを食べていた時に降りてきた

          ペアリングイベント2024のはなし ③

          ペアリングイベント2024のはなし ②

          さて、一皿 / 一杯目。 まずリオレ。Riz au laitと書く。 これは仏名。 英名だとRice puddingで、米をミルクで炊いたもの。 聞いたことはあれども食べたこと無いという人が大半じゃないだろうか。僕もそうでした。 優しい甘味あるリゾットと書けば伝わるかな。 これに白バルサミコで和えた苺と甘く煮たセロリが加わることによってパイナップルのニュアンスが取れた。 そこを起点にまずカクテルを思案。 パイナップルと相性のいいもの、また、使ったカクテルなんて一も二もなくコ

          ペアリングイベント2024のはなし ②

          ペアリングイベント2024のはなし ①

          今年のペアリングイベント第一弾。 「季(とき)のくじら」を屋号とするフリーのパティシエール 野口 栞里さんを迎えて。 お客様が「面白いイベントをやっているBARがある、と紹介しておいたよ」と彼女に話してくれ、それをきっかけに連絡をとりオファーした。 年末にざっくりとしたスケッチをもらって年明けにサンプルを2回作ってもらい完成。 今回はアシェットデセール(皿盛りをライブで行うスタイルのデザートとでも言えばいいのか)。 カウンター内で作業してもらうのに不安もあったけれど、彼女が

          ペアリングイベント2024のはなし ①

          チョコレート(2/16、近況)

          そうそう、すっかり忘れていたけど水曜日はバレンタインであった。 移転前はこの日はチャームにガトーショコラを作っていたのだけど、流行病やらなんやらですっかり忘れてました。 加えて今年は日・月曜とイベントだったから更に忘れていたし、仮に覚えていたとて作れる元気なんて爪の先ほどもなかったと思う。 それに今はチョコレートを売りにしたBARが近距離に在るのだから、そんなに食べたいならそちらへどうぞと案内する。 どうしてもココで、ってありがたいお話ならチョコレートの持ち込みくらい認めます

          チョコレート(2/16、近況)

          「。」のはなし。

          先日、「若い人は文字ベースのやり取りが「。」で終わるのは怒っている印象があって怖い」というのが少し話題になったらしい。なんでも「マルハラ」という新しいハラスメントだと。初耳であった。 僕はもういい歳したおじさんなので耳にした時、呆れて物が言えなかった。 …と、言いたいところだが、その感覚というか思考というか、わかるところはある。 別にこういう若者文化に理解があるおじさんを演じたいわけでない。理由はどちらかというとネガティブだ。 この手の子達、要するに長文を読めないし書けない

          「。」のはなし。

          案の定。(2/2、近況)

          ペアリングセッションまであと9日。 やはり書き進める余裕はなく、このnoteはぶっつけで書いている。 ドリンクは未だ以って完成していない。 久しぶりにギリギリ過ぎるギリギリまで粘らないと降りてきそうにない。 着地点がぼんやりとでも見えているだけ救いがあるけど、そこに拘泥し過ぎてもまた良くない。拘りと見切りのバランス&タイミングが難しい。 店はありがたいことに1月は調子が悪くなかった。 しかし「年明けだし、いつもよりさらにヒマで時間は遣い放題、試作し放題だろう」なんて甘い予

          案の定。(2/2、近況)

          バーテンダー、落語を聴く

          「バーテンダーは会話するのも仕事のうち」なんて昔ゃよく言われた話で、「間」や「まわし」に「生の言語表現」なんかを学ぶに落語を聴くのは打って付けと言われたもんです。 特に、あまり話が面白くない「会話下手」なバーテンダーにとっては(あたしのことです)。 「カクテル作ったり、それにまつわる知識だけじゃ仕事は成り立たない。話して楽しんでもらってナンボだぞ」 と、誰かに言われたのは覚えてます。誰に言われたかは忘れましたけど。 でもそこまで話芸の達者なバーテンダーについぞお会いしたこ

          バーテンダー、落語を聴く