松井優征先生は天才①魔人探偵脳噛みネウロ

魔人探偵脳噛みネウロ

週刊少年ジャンプ編集部で連載決定時に票が割れた問題作品だったと、何かに書かれていた記憶があります。

自分は当時親子で、テレビアニメ放送中の「NARUTO」にハマっていて、毎週ジャンプを購入中でした。ネウロについては、連載途中から読みハマったため、第1話はコミックスを購入して読みました。

ネタバレになるので細かいところは省略したいと思います。

魔界の謎を食べ尽くして人間界に来た、魔人ネウロ。殺人事件のトリックなどの謎が好物らしい。
謎は食べたいが目立つ行動はしたくない。

そこで、少し食べることが好き過ぎる女子高校生、桂木弥子ちゃんのお父さんの殺人事件をネウロが解決します。
それ以降弥子ちゃんを女子高校生探偵に仕立てて、自分は目立たないよう、助手として事件を解決して、謎を食べていきます。
助手というのは表向きなので、ネウロは、いつも裏では弥子ちゃんを下僕扱いします。
ネウロの弥子ちゃんの下僕扱い、弥子ちゃんの食べ物への執着が回を追うごとにエスカレートしていきます。

ネウロの周りには他にも変な登場人物が。
ヤミ金やオレオレ詐欺をしていた事務所を奪い取り作った、桂木弥子探偵事務所の壁には死体が埋められていた!あかねちゃんと名乗った、その死体をスカウト。
ネウロの魔力を使い、死体の髪の毛だけのあかねちゃんが、器用にパソコンを使って事務作業をこなす姿もシュールで面白い。

犯人逮捕をする刑事にも変わり種が登場。
家族全員を殺され、復讐のため、エリートコースを捨て、現場で働くクールに見えて実はアツイ笹塚刑事、バディを組むのは、フィギア集めが好きな若手刑事など登場人物がクセ強め。

自分は個人的にはネウロが出す「魔界777つ道具」も好き。実際に登場した道具の数は、777個ではありませんが。

魔人探偵脳噛みネウロのオリジナルノベライズ本「世界の果てには蝶が舞う」🦋は、後に直木賞作家となる東山彰良先生が書いておられます。

笹塚刑事が主人公のオリジナルストーリーです。
松井優征先生から何かしらの設定説明などがあったかは不明ですが、漫画からのノベライズ本らしからぬクオリティの高い構成と読者を引き込む文章力を感じます。
現在の東山作品の片鱗が見られる大変面白い作品です。

この拙文で興味を持たれた方がいらっしゃったら、是非漫画「魔人探偵脳噛みネウロ」、並びに「世界の果てには蝶が舞う」を読んでみてください。
松井優征ワールドに引き込まれます。

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