見出し画像

ビルの谷間の桜天神社

 名古屋市中区にある「桜天神社」は、上野天満宮・山田天満宮と並ぶ名古屋三大天神のひとつ。
学問の神様、菅原道真をお祠りした神社で、受験シーズンが近づくと多くの受験生が合格祈願に訪れる。
名古屋の中心部に位置し、境内は小さくこじんまりとしており、ビルの谷間にひっそりと佇んでいる。

「桜天神社」が面している「桜通り」の名称は、この神社からきており、かつて境内には桜の大樹があったため「桜天神」と呼ばれ、その名前が残り、現在の「桜通り」の由来となったそうです。

画像1

歴史は古く、桜花山霊岳院、桜天満宮は社伝によると織田信長の父、織田信秀は深く北野天満宮を信仰し参詣した。
 ある夜、夢枕に菅原道真公がたち「私は、北野天満宮の梅松院にいるので、そなたが住む国に祀りなさい。町民の安全を守るので」と告げられた。信秀はすぐ上京して其旨を語ると梅松院の僧も前夜に見た夢に尾張の国より我を迎える人が来ると告げられた。
 この寺の霊宝にある自作の菅原道真公の神像を渡し、天文7年(1538年)祠に安置し、天文9年(1540年)現在地に移し社を創建した。
 当時このあたりは、芳野桜の名所であり、「桜の園」「小桜町」とも呼ばれ、神社の御神木に桜の大樹がある故に、桜天神・桜天満宮とも言われた。

画像3

画像4

こちらは「撫で牛(なでうし)」。
天神様のお使いとされることから、頭をなでると頭が良くなり、自分の体の悪い場所をなでたあとに牛の同じ場所をなでると、悪い場所が治ると言われている。

画像5

 水をかけると願いが叶う「願の水の牛」。
牛の像の周りには願い事が書かれた柄杓がずらり。牛に自分の歳だけ柄杓で水をかけると願いが叶うとされている。歳の数え方に決まりがあり、十歳まではその歳の数だけ、十歳以上は十年を一歳として数えこれを加えます。

画像6

本殿。

ビルの谷間にある桜天神社。徳川家康の名古屋城築城前からある神社。ぶらりと訪れて、歴史に想いを馳せる。

よろしければ、サポートお願い致します。