巡礼へ行くキッカケになった話
今から10年ほど前の話。
当時付き合っていた人がスペイン巡礼へ行くと言っていた。
『800km歩く?40日も?へぇそうなんだそんなのありえない』
「スペイン巡礼」との出会いです。
2007年当時の私は長距離を歩く事さえ考えてもいませんでした。
当時付き合っていたその人とは、一緒にインドを旅行したけど、
彼はその足でスペインへ。
私は日本に帰国。
それが私たちの最後になりました。
▼歩くきっかけとなった出来事
私は現在、東京で生活をしています。
友人、仕事、環境全てが順風満帆?
情報は日々更新されて、街にはモノが溢れ、
物質的には豊かに見える時代で、
満足しているかのように見える都会生活。
本当にそうなんだろうか?いつもみんな忙しそう。
私は、見た目には楽しそうにしている自分を装っていた。
『何のために東京に住んでいるの?』
『生きる楽しみってなんだろう?』
答えを見つけようともしていなかったし、
自分の内側を見ようともせず、
外側ばかりに目を向けていました。
いつも心にポッカリ穴が空いたかのように、
満たされてない自分がいました。
▼胸の内も打ち明けたことがない
寂しいことかもしれないけど、
本心から話せる相手もいなくて、
表面上の仲のいい友人はいた。
贅沢かもしれないけど、
毎年、年に一度は海外旅行を楽しみにしていた。
渡航国を増やす事に興味はない。
観光地を目的とした旅行も興味が薄れていた。
海外旅行へ渡航する度に、
言葉はわからなくてもおしゃべりを楽しみ
現地の人たちと一緒に食卓を囲み
都会よりも自然の中で過ごす時間が幸せだと感じ始めていた。
普通の女子ならば、買い物を楽しむのかもしれないけれど。
私は物質的な豊かさよりも心の豊かさを求めていました。
恥ずかしいけど、私の心が乏しかったし、
どうして乏しいのかなんて考えていませんでした。
本当の豊かさは自分の中にあるなんて、
この時は気づいていませんでした。
▼来年、スペイン巡礼へ行こう
『よし来年、スペイン巡礼へ行こう!』
この時は、何かに挑戦して認められた!という承認欲求が
ありました。
今、考えると誰に認められなくてもいいのに
周りに評価されたいという気持ちでいっぱいでした。
しかし、10年前は『歩くなんて信じられない』って言ってた私。
まさか、スペイン巡礼を歩きたいなんて
思ってもいなかった。
心のどこかに引っかかっていたんだと思う。
この時初めてスペイン巡礼へ行きたい!って本気で思えたし、ワクワクしか
ありませんでした。
根拠はなく、絶対楽しい!!って思っていたのです。
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