見出し画像

「オリジナルシャンプーのオンライン販売をきっかけに、ヘアサロンの認知拡大を狙う」(Busy and Happy!!)

吉祥寺をはじめとし東京都内で4店舗を展開するヘアサロン<Snowdrop>。ヘアケアだけにとどまらず、女性のライフデザインに寄り添ったトータルケアサロンとして多くの女性に親しまれています。オリジナル商品の企画・開発にも力を入れており、サロンワーク以外にもネットショップを運営するなど、その活躍の場を次々と広げています。今回、サロンブランディングの一環で新たに「BASE」を利用してネットショップBusy and Happy!!をスタート。利用しはじめた今だからこそ語れる本音や今後の展開について、<Snowdrop>オーナーの柴田様、合同会社MAPS代表でもあり<Snowdrop>に通うお客様でもある岩堀様のお二人にお話をうかがいました。

画像2

1.「Busy and Happy!!」について

―「Busy and Happy!!」というショップ名の由来を教えて下さい。

岩堀様:ショップ名は二人でいろいろ考えて案を出し合ったなかから決めました。
プロダクトが“シャンプー”という競合が非常に多いジャンルですので、お店の名前自体をコンセプトにして、ユーザーに選んでもらうための工夫をしました。

―具体的にどういうコンセプトですか?

岩堀様:このプロダクトを手に取ってもらいたいのは「お母さん」なのですが、子育て中のお母さんって本当に忙しいですよね。
でも、忙しさをネガティブではなく、ポジティブに捉えようというのがコンセプトです。

なので最初の案としては、「Busy but Happy!!」にしようと思ったのですが、もっとポジティブでテンションが上がるイメージというか、「忙しくて最高!(笑)」みたいな気持ちがよりユーザーに伝わるようにと、最終的に「Busy and Happy!!」になりました。

柴田様:最終案から決めるさいは何一つ迷わなかったですね。


2.<Snowdrop>について

画像1

―サロンの特徴を教えて下さい。

柴田様:<Snowdrop>は、ライフデザインの悩み解決にフォーカスしたトータルケアサロンです。
女性の悩みは広くて深いじゃないですか?髪の毛だけでなく、ライフイベントによっていろいろな悩みや課題が出てきますよね。

美容師って女性と話す時間が一番長い接客業だと思うんです。長い付き合いになると、家族、恋人、友達の次くらいに長い時間接するので、その方の二次三次の情報まで知っている存在になります。そういう立ち位置にあるなかで、美容室が髪の毛だけをケアする場所になるのはもったいない…というのもありまして。

なので当店は、お客様のライフデザインに寄り添ったお悩み解決をサポートするサロンとしてご利用いただけるよう、へアケアはもちろんのこと、スキンケアやボディケアの提案も行っております。


―なるほど。ご来店されるお客様は、どういった方が多いのでしょうか?

柴田様:まず男女比率でいうと3:7くらいで、やはり女性のお客様が多いです。
もともと30~40代の大人の女性向けサロンとして立ち上げたため、メイン客層はお子さんがいらっしゃる主婦の方や40~50代の女性となります。皆様、地元の方が多いですね。

また傾向として、独身の時は青山や表参道のサロンに通っていたんだけれども、子供が生まれてからそこまで通えなくなった、という人が当店には多くいらっしゃるんです。
こうしたお客様の「子供がいるから遠くには通えないけど、クオリティは維持したい」というニーズに応えられるようなサロンという位置付け、価格設定でもあります。


3.販売商品について

―実店舗を経営しながらオリジナル商品を開発し、販売しようと思ったのはなぜですか?

柴田様:今出している商品はリニューアルしたものなのですが、いちばん最初はキッズシャンプーを作りました。キッズシャンプーって純粋に市場になかったので、新しいジャンルを作るという意味でオリジナル商品を作りはじめました。

20年近く美容師をやっているので、お客様の人生ストーリーを全部見せていただくんですよ。最初独身だったお客様が、働き始めてお金ができて、彼氏ができて、結婚して子どもができて…というね。独身の時は自由にお金を使えていたお客様方が、子どもが生まれた途端になかなか自由には使えなくなってくる。

ただ、だからといって価格重視の市販のシャンプーを使用するとなると、抵抗がある。忙しいけれども、 “女性” っていう部分はちゃんとしていたいという理想と、できない現実との乖離があって、余裕もないからなかなか解決も難しい、という状況になってしまうんです。こうした部分の解決が僕のやっているサロンのテーマでもあるんですよ。

岩堀様:柴田さんすごい、ママ友かと思った!女性の気持ちをわかってる!(笑)

柴田様:商品を出したときも今もそうですが、“キッズシャンプーというカテゴリで品質がいいもの” を想像したとき、何か思いつくものってありますか?
多分、言われて「あ~!」となるのは2ブランドくらい。ただ、それだけなんですよね。

価格帯も大体200ミリで3,000円くらいするんですよ。出産祝いなら全然ありですけど、日常でお母さんたちがずっと使い続ける、というのはちょっと難しいですよね?

なので、ある程度クオリティが担保されていて、かつ手頃な値段で手が出せる商品を作ろうと思い立ったのが最初です。

―商品完成までの過程では、どんな点に苦労されましたか?

柴田様:やはり価格設定ですね。
安くていい商品を作りたいけど、個人サロンだと最小単位かつ高い値段になってしまうんですよね。大手メーカーのように、1回に何万個という数を作れれば話は別ですが。

―そこのギャップはどうやって解消されたのでしょうか?

柴田様:ん~、そこは、がんばったとしか言いようがない!(笑)。
いろいろありますが、成分を削るようなことは行わず、なるべくパッケージ部分で調整をしました。
また、メーカーさんにはあらかじめ「こういうコンセプトでこういう商品を作りたいんだけど、この値段で販売したいからなんとか成立するものを考えてほしい」と具体的な自分の考えを伝えていました。

―ようやくできがった商品は、現在どんなお客様に使っていただいているのでしょうか?

柴田様:子どもだけでなく家族みんなで使えてこの値段だ、ということを理解してもらえた人には、リピートしていただいている実感があります。

―岩堀さんは実際お客様の立場で商品を手にして、いかがでしたか?

岩堀様:これは自分のための商品だな、と思ったんです!それまで子どもには、ドラッグストアで売っているような市販の商品を使わせるのは嫌だなって思っていたのですが、いい商品がなかったので仕方なく使っていました。


<Snowdrop>のシャンプーと出会ってかれこれもう2年ほどになりますが、3人の子どもたちと家族みんなで使っています。まったく肌トラブルなしですよ。さっと泡立って洗えるから時短にもなっています。


あと、香りがすごくいいんです!ママのお風呂タイムって本当にあわただしくて、正直「鼻くらいしか空いていない」んです!(笑)。自分の髪を洗っている間も片目で子どもを見ながらあれこれ注意したりで…「鼻くらいしか空いていない」という表現で忙しさが伝わりますかね?(笑)。なので、ママにとっては香りってとっても重要なんです。


いい香りで癒されるとか、子どもにちょっといいものを使わせているとか、S.Dオーガニックシャンプーはそういった意味で癒しを感じられる商品だなと思います。

画像3


4.ネットショップの導入背景

―なぜ今回、ネットショップをはじめようと思ったのですか?

岩堀様:今回、いろんなことが合致したんですよ。
私は基本広告プランナーとしてクライアントワークをしているのですが、自社事業として何か作って売るということがしたいな、と思ってました。しかも私自身、親子のお風呂にはとても課題をもっていてじつは1~2年研究していたんですよ。なので、そういうテーマで仕事がしたいなとは思ってました。

柴田さんにはサロンのお客さんとして3年くらいお世話になっているので、私がマーケティングの仕事をしていることもご存じで、産休明けの仕事が少ないちょうどいいタイミングで「一緒にやらない?」とお声掛けいただいたんです。

柴田様:<Snowdrop>のオリジナル商品は最初サロン内だけで販売しており、その後オンラインショップもクローズドなものだけを運用していたのですが、この商品を、もっとサロンのお客様以以外にも広めていきたい、という想いから、「BASE」を利用したオンラインショップを新たに立ち上げました。

商品とサロンの認知度が高まれば高まるほど、ここに来るお客様が感じる価値があがりますし、スタッフが商品を売るときも売りやすくなりますよね。そうやって売りやすい環境を作ってあげるというのはとても大事だな、と思うんです。

画像5

5.「BASE」を選んだ理由

―「BASE」はどこで知りましたか?

柴田様:最初は「BASE」のホームページですね。「ネットショップ」で検索すると「BASE」はいちばん最初に出てくるので、元祖感があるなと思ってました。

―「BASE」に決めた理由はどこにありましたか?

岩堀様:いろいろ調べている中で、「BASE」がいちばんそうでおしゃれなショップが作れると思ったからです。私はネットショップを作るのははじめてなのですが、それでもかんたんそうだな、と思いました。

ですがいくらかんたんでも、やっぱり女性向けの商売になるので、ビジュアルでどれだけキュンとさせられるかってすごい大事じゃないですか? なので、おしゃれという要素も大事だったんです。

画像4

6.実際に利用してみて

―使い始めて間もないですが、率直な感想はいかがでしょうか?

岩堀様:画面がとてもシンプルでわかりやすいですよ!

柴田様:とても使いやすいですよ。なので、管理画面はこまめに見ています。
いろんな導線がシンプルなので、初心者でもはじめから操作しやすいという仕様はとても魅力に感じます。

―「BASE」を利用してみてよかった点(活用できた機能)はありましたか?

岩堀様:「やりたいな」と思ったことが、Appの機能を使えばすぐにできるので、想いがかたちにできる、という点がすごいうれしいです!

柴田様:やはり使いやすさ、ですかね。
あと、壁にぶつかったときの問題の解決のしやすさもいいな、と思っています。「BASE」はアンサーがわかりやすい導線で、ほかのサービスにはない魅力だと思います。

―アカウント取得~ショップオープンまでどのくらい時間がかかりましたか?

岩堀様:写真撮影などもろもろをふくめると、2か月くらいかかりました。ですが自分の仕事をやりながらだったので、集中すれば1か月くらいでいけるんじゃないかなと思いますね。

―開店準備期間で大変だったことはありましたか?

岩堀様:商品説明文のライティングに時間がかかったな、という印象でしたね。
この商品はいいところがいっぱいあって、ユーザーさんが求めていることとの紐づけを表現するのが難しかったです。


柴田さんが熱い想いを持って商品を開発しているので、なるべく沢山の要素を書いておきたいのですが、この商品のユーザーである「ママ」は購入検討するさいにそんなに多くの文章量を読む余裕がないと思うので、わかりやすさを優先した言葉の取捨選択が難しかったですね。

柴田様:商品の情報発信は「BASE」以外にもブログやSNSなどいろいろやっているので、小出しにしていく感じがいちばんいいのかな、と思っています。結局どれが刺さるかわからないですからね。

岩堀様:柴田さんの想いを全部伝えようとすると画面から溢れだしちゃうと思うので(笑)。


―ショップオープン直後ですが、現在注力していることはありますか?

岩堀様:やはり集客です。SNSはマストだと思うんですよね。とくにママ層に人気の高いInstagramからやってみようかな、と思っていて、「子育て×美容」というテーマでインスタマガジンという形でメディア運用を行っています。


7.今後のショップ展開・展望について

―今後のネットショップをどう展開していきたいですか?

柴田様:まず、今回「BASE」でネットショップをはじめたのは、サロンのブランド認知を広げることが目的なので、ただ売れればいい、というスタンスではないです。

美容室のメインは店舗なので、店舗とネットをどう組み合わせて融合させていくかというのが念頭にあります。なので、ブランドが毀損しない範囲で店舗の宣伝になるようなメディアへの露出というのは戦略として持っていますし、いろんな意味で安売りしないようにはしたい、と思っています。

いきなり大きくマーケティングするのではなく、メディアを作ってファン形成をして、という土台をきちんと作っていって、うまく持続するものにしたいです。

岩堀様:いろいろありますが、一つは「Busy and Happy!!」のファンをたくさんつくってSNS上のママ会ができるくらいのあたたかさを醸し出していきたいです。

子育て中のママってほんとうに大変なので、助け合いができるコミュニティができるのはとっても理想なんですよね。そのコミュニティで意見交換をし合って商品開発、とかも楽しいと思うんです。

そういった想いがあるので、ただ商品を販売するということではなく、ユーザーと心で繋がれるようなブランドにしていきたいんです
ネットショップはそのための情報発信の手段、という感じですね。


―これからネットショップをはじめようか検討しているヘアサロン業界の方へ、一言お願いします!

柴田様:ん~……なんていうか、あんまり難しく考えないではじめた方がいい気がします

最初は、お客様が商品を店舗まで買いに来るのは大変だからネットで買えるようにしたよ、っていうところの入り口から考えていくというか。

よくやりがちなのが、最初からネットショップで儲けようと考えること。
それ自体は悪いことではないんですけれど、結局私たちにとって本体である美容室のお客さんがいちばん大事じゃないですか。店舗が根元であり幹なので。なので、僕はこの美容室のお客さんたちが共感しない商品はありえないと思ってます。

最初は、この人達が「美容室に行けないけどシャンプーだけ欲しい」というシーンで利用してもらえるなど、より便利になるために設置するという感覚でいいのではないでしょうか。

その後、お客様が友達に紹介する時に「これBASEで売ってるよ」と言ってもらえるような、”遠隔の自分のショップを作る” というイメージで取り組み始めると、ネットショップ初心者ははじめやすいんじゃないかなと思います!

画像6

活用ポイント

<Snowdrop>様の活用ポイントは、以下になります。

・これまでの美容室における経験から生まれた「親子で使える」というコンセプトの商品を自ら開発し、顧客への提供価値の幅を広げること。
                                  ・実店舗/オンラインの両方での販売を行うにあたり、「BASE」というツールの「簡単さ」「低コスト」というメリットを活かしていただいたこと。

あくまで「美容室」としての仕事をメインにしつつ、新商品開発も行い、実店舗とオンライン販売を両立されているというのは、とても革新的なチャレンジですね。今回はオンライン販売にあたって「BASE」を活用し、スピーディにショップを立ち上げていただくことができました。実店舗をお持ちの皆さんは、ぜひ参考にしていただければと思います。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?