古宮克人

スポーツ選手として脚光を浴びる選手は果たして全体の何%だろうか?厳しい競争の世界でも、…

古宮克人

スポーツ選手として脚光を浴びる選手は果たして全体の何%だろうか?厳しい競争の世界でも、全ての選手がそのスポーツに対してやりがいを感じ、楽しく行えるスポーツ界の実現をサポートする。

最近の記事

王者がくれた光

自分がいくら頑張ろうとも辿りつけない場所がある 現在地を知らせてくれる地図と 目的地を指し示すコンパスがあれば迷うことなく真っ直ぐに進んでいける 昨シーズンの結果により、明かに和歌山県高校野球界の王者から陥落した智弁和歌山。 もう2度と這い上がれないと、1度はチーム全員が絶望の淵に立たされていたあの時の空気感は生涯忘れる事はないだろう。 そんな選手たちにひたすら伝え続けた「時間の概念」 どんなに素晴らしい人でも、どんなに怠惰な人でも、時間だ

    • 存在価値

      あなたが所属している組織において、あなたの存在価値は何ですか? あなたの存在価値を他人に決められていませんか? あなたは自分の存在価値を自分で過小評価していませんか? 教育者として教育の最大の目的を問われたとき、私の答えはこうである。 「自分で決めて、自分でやった事に対して、自分で責任をとれる人間の育成」 2011年から母校の智弁和歌山高校に帰り、野球部の指導に携わってきたわけだが、上記の人間に自分自身がなれていないことが情けなかった。 2

      • 時代の終焉

        かつての王者も、過去の栄光・プライドを全て失いどん底まで落ちた時がある。 過去の貯金と選手の努力で何とか徳俵で2、3年は踏ん張っていた智辯和歌山なのだが、2015年シーズンは新チーム結成後の県下新人戦決勝でライバルの市立和歌山高校に2-11と屈辱的な敗戦を喫する。秋季和歌山大会では準々決勝の高野山高校に4-5で力負け。10月末にして、早くも選抜甲子園への出場は絶望的となり、長い冬季練習がスタートしていた。 この世代の秋季シーズンの主将は野口春樹【現関西学院大学硬式

        • 〜止まらない悪循環〜

          一度狂い出した歯車の動きを止めることは容易ではない 本質に気づかない限り負のスパイラルは猛スピードで広がっていく 3年目の夏の和歌山予選敗退。 4年目はエース・東妻勇輔【千葉ロッテマリーンズ】を擁して選抜甲子園大会には出場したものの、初戦で明徳義塾高校に延長の末敗れ、夏の和歌山予選では市立和歌山高校に決勝戦でサヨナラ負けを喫し、智辯和歌山の決勝戦不敗神話も崩れた。 5年目はエース・斎藤祐太、3番・山本龍河、4番・西山統磨、5番・春野航輝の高校通算40発越トリオ

        王者がくれた光

          逃げるなよ

          〜逃げるなよ〜 3年目の敗戦から学び、個別で関わった選手たちが結果を出し、チームの主力へと成長することによって、少しずつ選手の潜在能力を引き出している実感が湧き、最善かどうかはわからないが、間違ってはいない。少なくとも選手たち成長を実感してくれているという感覚が芽生え、個性に合わせた技術指導に自信がついてきた。 しかし、チーム状況は良くならない。 私の権限範囲の中で、できることは何かを常に考え行動をしているが、チームの成果が上がらなければ意味がない。 特に私が

          逃げるなよ

          罪からの学び

          自分の人生を変えるような失敗が誰にでもある。 しかし、その失敗の責任を背負えるかどうかで成長できるかが決まる。 言葉によって過ちを犯したことによって、自分の愚かさに気づくことが出来た。しかし、人間といういうのは設定が決まっており、どうやら私は自分にも他人にもすぐに厳しい言葉を選択するらしい。当初は相当意識しないと、すぐに元の自分に戻ってしまいそうな自分がいた。そのようなことを考えると、今まで強く出ていた言葉を発することができなくなっていた。 自分の長所は熱く

          罪からの学び

          犯した罪

          私は言葉で人を殺しました。 もちろん本当に人を殺したわけではない。 智辯和歌山野球部ほど甲子園に行かなければならない、甲子園に行って当たり前だと思われている高校は他にあるだろうか。そのような特殊な環境で勝ち続けなければならない重圧の中、12年間高校野球に携わってきた。そんなチームだからこそ、甲子園を逃した時「死」にも等しい感覚になるのは、おそらく殆どの人に理解してもらえない感覚だろう。 2013年の夏、この夏は特別な想いで臨んでいた。なぜなら、私が母校に赴任

          犯した罪

          これからの時代を生きる人へ

          人生感 価値観が時間軸を捉えた時、呼び名が人生感に変わる 小学生5年生辺りから、自己の価値観を形成しはじめ、個々の経験や感情の循環でセルフイメージが決定され、思考傾向や行動が習慣化され、結果に導かれていく。 いつしか、周囲との比較や常識に縛られて、行動選択の幅を失い、今目の前で起きている事が全てとなり、劣等感・皮肉・諦めなどのネガティブな思考で頭の中が満帆になると、行動・挑戦・努力をやめて、人の思考は停止し、未来が見えなくなり、そして動けなくなり、時には死を選択し

          これからの時代を生きる人へ

          新たな挑戦③

          新たな可能性への挑戦③ 私が発見した私の可能性の三つ目は、歌手として心の奥底まで響く歌声を届け、音楽と言葉の力を融合させ、世の中に感動届け、人々を幸せにすることです。 私は幼き頃から歌が好きで、始めて人前で歌って褒めてもらったのは、小学5年生の時に親族の前でkiroroさんの「未来へ」を歌った時でした。 当時声変わりしていなかった私の音域とkiroroさんの音域はバッチリと重なり、自分でも自信を持って歌っていたのを覚えています。 人前で歌った事が褒められた事

          新たな挑戦③

          新たな挑戦②

          新たな可能性への挑戦② 私が発見した私の可能性の二つ目は、講演家として人々の心を軽くし、何事も前向きに上向きに捉えられるようになることで、人々を幸せにし、世の中ごと幸せにすることです。 私は15歳で智辯和歌山と御縁を頂き、今まで16年間本当に様々なことを経験することができました。 智辯和歌山では全国制覇を達成するという一心で、とにかく「何事も一生懸命」「強い意志をもって」「粘りづよく」選手の時も、指導者の時も日々前向き上向きに、取り組んできました。 そ

          新たな挑戦②

          新たな挑戦①

          新たな可能性への挑戦① 私が発見した私の可能性の一つ目は第3の教育機関の開発です。 私が考える第1の教育機関というのは学校や学童などの児童・学生達が日常的に活動する場の事を全て含みます。 私が考える第2の教育機関というのは、学習塾やスポーツ、プログラミング、様々な体験型学習など、能力や感性を育む場を全て含みます。 そして私が考える第3の教育機関というのは、「自分とは何者か」「自分の本当の個性とは何なのか」「何のために今生きているのか」「これからの人生を

          新たな挑戦①

          新たな3つの挑戦

          本日2020年3月1日を持ちまして、31歳となりました。 平成1年3月1日生まれの私は、今までの人生で何かと数字の「1」と「3」には縁があります。 そして、31歳というタイミングで、新たな可能性を発見し、挑戦を始めます。 智辯和歌山も3月2日から3月22日の休校が決定し、3月23日の終業式をもって、私の智辯和歌山での教師、指導者としての立場が終了します。 今回コロナウイルスの影響で、智辯和歌山は2月28日に休校が発表され、それと同時に、私が受け持ってい

          新たな3つの挑戦

          高校野球選抜大会について

          高校野球選抜大会はどうなるかな。 選手たちが日々努力し、やっとの思いでたどり着いた甲子園。 大会の中止という結末は避けてほしいというのが、個人的な意見です。 今のコロナウイルスによる社会情勢の流れを考えると、大会は予定通り開催し、無観客で行うのが選手にとっても大多数の人にとっても賢明な判断なのではと思います。 高校野球の大ファンの方や、日々選手達を支えている家族や学校、応援されている全ての方々の立場に立てば、何とも心苦しい判断になるのは事実です。 しか

          高校野球選抜大会について

          智辯和歌山卒業式からの回想

          1月25日 智辯和歌山卒業式 早くも旅立ち新しい環境に入るスポーツ推薦組。 これからが勝負の一般受験組。 入学までの時間を有意義に使う推薦組。 それぞれの想いと覚悟が荘厳な空気に包まれた素晴らしい卒業式だった。 希望と不安がヒシヒシと伝わってくる卒業生たちの背中に13年前の自分を重ね、自分の歩みを振り返った。 立命館大学4年間はプレーヤーとしての挫折を味わい、もがき苦しみながらも向き合い続けた現実と理想。 4年時には大した実力もない中で主将を任せ

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          智辯和歌山投手陣の覚醒

          今大会の智辯和歌山投手陣の覚醒。 沢山の要因が絡み合い実現したものであるが、少し私の視点で語らせて貰いたいと思う。 思い起こせば昨秋までは、選抜当確である近畿大会ベスト4までは、何とか打線の破壊力で到達することができたのだが、和歌山予選から含めて投手陣は不安定な状況が続いていた。 近年の高校野球を分析すると、やはり全国制覇を達成しているチームには圧倒的なエースと、それを支えるエース級の実力を持つ2本目の矢、3本目の矢の存在が不可欠であることは明確であった。

          智辯和歌山投手陣の覚醒