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身内がアルコール依存症:入院〜退院までの1週間に起きたこと③

今回は(肝硬変で入院した)兄の家を掃除しただけの内容です。
兄は元々は毎日掃除機をかけるタイプの人間でしたが、肝硬変による腹水と疲労感で掃除ができなかったようでした。
掃除は合計4日かかりました。毎日ひたすら掃除をしてただけなので、今回で4日分の掃除の記録をしたためます。

3日目:黒い床とカーテンの洗濯

全体的に薄汚れていた兄の家ですが、私が1番気になったのは床です。玄関を開けると、視界いっぱいに黒い床が目に入るので、どうしてもインパクトがあります。まずはセスキ水とクイックルワイパーでひたすら床を磨きます。
このセスキ水の威力はすごかった、みるみる黒い汚れが溶けていきます。かなり爽快でした。

ずっと同じ作業は疲れるので、次にカーテンを洗います。カーテンは長年の埃とヤニがびっしりです。幸運にも徒歩3分の距離にコインランドリーがあったので、そこに汚れたカーテンを入れてまた床掃除を再開。
途中レースカーテンを買いに行き、ヤニで茶色く染まった夕焼け色のレースカーテンを新品へ交換。かなり部屋が明るくなりました。

4日目:ガスコンロの掃除と買い物

ガスコンロもとんでもないことになってました。コゲと油汚れとヤニが固まって、ホラー映画のキッチンのようになってます。ここでもセスキ水をガンガンにかけて、ひたすらタワシで擦る擦る。
セスキ水ってすごいですね、油汚れはこれ1本でいけます。

午後は、足りない掃除道具を買い込みました。100均とドラッグストアとホームセンターをひたすらハシゴし、2万は使いました。高いのはやはり消毒用エタノールですね。あの家は猫の汚物まみれでしたので、これは必須でした。

5日目:浴室とトイレ掃除

難関だと分かってたので後回しにしていました。浴室は床と扉が黒カビで真っ黒、トイレは猫の尿がタイルに染み込んでいる上、便器の蓋も黒カビが生えてます。

トイレ掃除は母に託し、私は覚悟を決めて浴室を掃除。カビキラーを全体にスプレーし、大きなカビを流した後に、浴室用洗剤で擦ります。
文字にすると簡単そうですが、デッキブラシで3時間は擦ってました。

その間に母がトイレ掃除を完了し、新しい便座シートに付け替えて、なんとか我々もトイレが使える状態になりました。
汚屋敷掃除で困るのは意外とトイレです。作業が長丁場になるので、途中でどうしてもトイレに行きたくなるのですが、そもそも、そのトイレがメチャクチャに汚いんですよね。
今まではコンビニまで走ってましたが、これでトイレ問題は解決しました。

6日目:ビニールシートとペットシート

実はこの掃除の期間、初日よりも猫の粗相と嘔吐の回数が減っておりました。
もしかしてこのままうまくいくかも…と思ってたのですが、この日は3ヶ所嘔吐の跡があり、トイレも猫の尿でびしょびしょです。
しかしこの家には肝硬変末期の兄が帰ってくるので、このままではいかんと思い、ビニールシートを買い込んで、部屋とトイレに敷き詰めました。

トイレはビニールシートの上に、さらにペットシートを敷きました。これが大成功で、猫はちゃんとシートの上で排泄しておりました。
なぜこんな簡単なことに気づかなかったんだろう、と我ながら思いました。
粗相されるたびに掃除するよりも、粗相されても掃除しやすくする方が簡単です。
ビニールシートよりもフローリングシートを敷いた方が絶対に見栄えがいいですが、あまりお金をかけて兄が気に入らなかったら無駄になるので、ビニールシートで様子をみよう、という算段でした。

3〜6日目の振り返り

4日間かけて、お化け屋敷から人間の住む家までなんとか持ち直しました。
床とカーテンが綺麗になると、かなり部屋が明るくなります。実は壁もヤニ汚れで茶色かったので、合間で掃除してました。

どういうタイミングでキレるのか予測しにくい兄なので、「掃除しても怒るのでは…」と思い、内心ビクビクしながら掃除してましたが、この家には、なぜか洗剤類がたくさんあることに気づきました。

食器洗剤もハイターも浴室洗剤もトイレ洗剤も、ひと通りありました。そのため、「兄は掃除をしたいけど、できないんじゃないか」と思い、だんだん遠慮がなくなっていきました。

(後から兄に聞いた話ですが、やはり家に洗剤があったのは「いつか掃除をしたくて買ってた」とのことでした。)

掃除編は以上になります。
次回は、私がすべてを諦めるきっかけになった、公的機関と病院への相談編です。

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