SBのARM/NVIDIA周りの時系列と狙い

【エヌビディア・アーム周りの時系列】
2016年7月18日 SBがアームを買収、金額は約3兆3000億
https://xtrend.nikkei.com/atcl/trn/column/15/1061226/072100008/
⇒理由は、Iot周りで今後来るAIの波に乗るため。AI領域の群戦略。 

当時の孫さん:なぜアームを買収するか分からないだろうが、5年後10年後に必ず効いてくる。

2017年05月25日 SBがNVIDIAの株式4.9%を保有する第4位の大株主へ
https://japan.cnet.com/article/35101701/
⇒これもAI群計画の一端。

2019年頭 ソフトバンクが時価総額半分のエヌビディア株を売却
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1902/07/news101.html
⇒株価爆下がりで危機感、売却。

2020年9月 本ニュースにて、アームを3.3兆円買収から4.2兆で売却。(4年で約1兆儲かった!!!)
     売却していたエヌビディアの株を保有し、2017年よりも多い株式を保有
     当時4位だったので、今は2~3位と想定。

2019年株式売却以後、2020年9月時点でエヌビディアの時価総額はインテルを抜いている

【まとめ】
結局1兆円の利益を確保したが、各報道を見ているとwe workが財務に響いているらしく現金が欲しかった模様。
ただ、4年で1兆円を稼ぐ孫さんって、月並みですけどすごいですよね、、
しかも株価が伸びているエヌビディアの株主になるというオマケ(むしろこっちが本命?)つき。

今回の狙い的には、むしろ爆伸びしているエヌビディアの株主になることが目的だったように思います。

ただ、アーム売却は本国スイスからすると、競合に買収されたのと同じで、下記のような批判が付いている。
"欧州にとって最悪。欧州最後のテクノロジー企業が米国人に売却されようとしている"
https://jp.reuters.com/article/arm-holdings-m-a-nvidia-britain-idJPKBN2650Z1

確かに、エヌビディアからすると、長期的に見てアームの技術を吸収し、スイスで大きな雇用の受け皿となっているアームが、米国に行くという状況になる。

その上で、アーム創業者は
(1)英国内の雇用の保証(2)アームのオープンなビジネスモデルの維持(3)顧客との関係について米国の安全保障上の見直しの対象から除外する
を英政府に求めているとのこと。

本国のBBCのニュースもかなり"脅威"であることを報じていますね。
危機感として、
①本社がイギリスから米国にうつり雇用が失われること
②英国の危機感である巨大テック企業を生み出せていないこと
③テックの意思決定が全て米国にゆだねられること
https://www.bbc.com/news/technology-54142567

孫さんがやったことは、ただのキャッシュを生み出すこと、のようですが
このように記事を読んでいくと米国vs他テックを生み出そうと頑張っている先進国、という内容になりますね。
日本ではあまり報じられていない一面ですが、アームがソフトバンクに買収されたのも、ブレグジットが起こることで円高になり買収金額が安くすんだことにも端を切るようです。

国の政策が国力を失うことに直面するというのを、この一連の流れで知りより政策を知らねば、と思いました、、、
https://www.nikkei.com/paper/article/?b=20200914&ng=DGKKZO63791860U0A910C2MM0000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?