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アスリートに求められる"実現力"を身につけて成功を手に入れる

アスリートに求められる"実現力"・・・
と言われてもあまりピンとこなかもしれません。
数多くの子どもたちをコーチングしながら自身でも現役アスリートとして大切にしている力について解説したいと思います。

そこで、子どもにも教えてあげたい実現力について少し書いていきます。
育成年代の選手にとっても大切な内容になります。


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まずはじめに
スポーツにおいて、頭の中のイメージと体を一体化させて動きを表現していくことはとても大切です。


体を動かすという観点


練習は3つのステップから成り立っていて、この要素をカテゴリーに応じて適切に身につけていかなければいけません。

3ステップ
フォームの獲得
運動の獲得
技術(精度)の向上

この3ステップはキャリアの中で何回も繰り返し繰り返し行い、技術を身につけることはもちろんのこと技術を磨いて上で必要なプロセスです。

練習で行うべき、心がけるべきことは重ねていくキャリアの中でいい積み重ねができるかどうかということです。
ブラッシュアップを継続して行っていくことは簡単なことではなく、努力を求められます。飽くなき向上心のように競技に対して真摯な心が必要になるでしょう。


選手の自力・心技体という観点


力を発揮する上で、体だけ育まれていてもいけません。どのような選手に成長していくかといった内面での成長はとても大切です。
教育的な観点だけでなく、やはり大舞台で活躍する選手の精神力は並大抵なものではありません。そして、精神力を育む場所は練習だけではありません。
技術を伸ばしていくことだけでなく、精神的に成長をしていくことは選手に求められます。

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アンガーマネジメントと聞けば、少し前から話題になっているメンタルトレーニングです。
メンタルを育むことは必ず競技に成果をもたらします。
技術を引き出すのはいつだって心の部分だからです。

この精神力という抽象的な言葉を少し掘り下げて考えてみます。私は競技を行う際のメンタリティ、力として実現力という言葉に置き換えて見たいと思います。

そして、


競技の中で求められる実現力
 =自力


だと言い換えてみます。

実現力は、
「〜〜をやりたい!」
欲求を実現する力
これだけ聞くとわがままととても似てると思います。

子どもに置き換えてみると、
欲求が満たされない事に問題を抱える
そこから問題を改善しようとする
→自力がないから改善できなずに要求だけが先走る、そしてわがままになる

ではここで自力が高い、つまり実現力を備えていればどうなるか考えてみましょう。
問題を改善する力を発揮して問題を解決に導く、
または危険を回避する能力も必要です。
大人で言えば、リスクヘッジ。
目標の達成を目指しているプロセスでエラーを修正できる事。

実現力は実行力と少し似たような印象を受けますが、実行するだけでなく、自分が想像したシチュエーションを作り出すことも実現力においては大切です。

何故ならば、スポーツにおける練習はあらゆる状況にも対応できる準備をすることやゲームに対するプランを練るところに勝敗を分けるポイントがあります。

いかに自分が長所としているところで戦い続けることができるのかが重要になります。

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例えば、キックボクシングの選手がボクシングの選手と戦うときに接近戦に持ち込もうとするかを考えてみましょう。
100%ありえませんよね。

立ち技に秀でているものがあるのであれば、距離をとって自分の間合いで下半身から攻めていったり、得意な状況に相手を誘い込もうとしますよね。


これは格闘技に限ったことではなく、
球技の世界も一緒です。競技には必ず戦術があり、勝ち方や勝ちパターンをなぞって戦いを進めていきます。

実現力は、その勝ちパターンをイメージし、それを体現する力のことなのです。
勝ちパターンを表現していくプロセスには2段階の壁が生じます。
1つ目の壁は心のなかにある壁で、
「チャレンジしないほうがいいのではないか?」というネガティブな壁です。

2つ目は体の壁で、
イメージをうまく体で表せない状態のことを指します。
頭の中で100m走を9秒で走るイメージを抱いても実際に走ることはできないですよね?
これがまさに体の壁で、体を育まないと体現なんてできないです。
コーディネーションや体幹バランス、筋肉量など様々な要素が作用しあって人間の体は動いています。トレーニングを適切にしてあげる必要があるのです。


この力はスポーツにおいて磨くことができるし、求められる力である。
また、リーダーに求められる大切な気質でもある。



実現力をつけるには?

さて、この実現力を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか。
身につけるために必要なことは以下の2つです。

・ポジティブ思考であること
・限られた視点、視野で物事を捉えないこと


ポジティブ思考は、可能性を推測する力だと思っていて、単純で根拠のない前向きとは違います。
好奇心や関心のある事柄について前向きに、具体的にイメージを膨らませることができるかといったところです。
イメージを持つことはあらゆる動作にも繋がります。そして、いいイメージこそいい結果を生み出します。
1つ目の壁を突破する方法です。

ポジティブに、という話をすると
ポジティブvsネガティブの議論になることがしばしばあります。

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ネガティブな観点を持つことは、リスクマネジメントにおいて大切なことだったりもします。ただ、失敗するイメージをネガティブなイメージと捉えるべきかというとそうではありません。
だからこそ、狭い視点で物事を考えないようにする工夫が必要なのです。

「失敗」と聞くとネガティブな感じがします。
でも、失敗は学びの元です。ネガティブ(落ち込む)になる必要はないということをまず言わせてください。

「視野を広げる」ことは成功イメージに捉われないことも指します。
失敗パターンにもイメージを膨らませて、失敗したときのリスクマネジメント、リスクヘッジをあらかじめしておきます。
このマネジメントは、成功につながるというよりは失敗を無駄にしないことに繋がります。無駄でない失敗はチャレンジへのハードルを下げていきます。

この視野を広げるという行動は、対応力の育成にも関わってきます。
実現力を求めて自らを成長させる段階で壁にぶつかり続けます。そのときに実現と同じように対応を余儀無くされるでしょう。
対応力と実現力は表裏一体、対になる力かもしれません。



まとめ

アスリートを向上させる要素として紹介した実現力を育むプロセスは、体を育むことと同時に取り組むことができ、パフォーマンスの発揮に大きな影響をもたらします。

実現力において大切なことは、ポジティブな思考と限られた視点や視野で物事を捉えないこと、この2点です。


視野を広げることは、学びを広げるだけでなく心にゆとりをもたらすことにも繋がります。リスクマネジメントや対応力を育む契機にもなるのです。

最後に大切なことは、これらの能力を育む機会は練習環境に限らず生活のあらゆる場面で身につけることができるということです。


チェック項目を確認してみましょう。

□物事を狭い視点や自分の考え方だけでまとめていないですか?

□考えていることを実行するまでにネガティブな思考を抱いていないですか?

□成功イメージを描いて行動を起こしていますか?

□失敗イメージに負けて行動をやめていませんか?


スポーツの中にはいつだってチャレンジの瞬間があって、失敗の可能性があります。
チャレンジを起こすことはリスクを伴うし、ネガティブになることがあります。

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成功イメージを表現し続けられる選手は実現力に富んでいて、必ずいい選手へと成長します。育成年代の選手にとっては、いい選手に成長をするだけでなく、社会に出たとき一人前の大人として仕事をするときや次のステージに上がり、多くの人々と協力しながらプロジェクトに取り組むときに非常に大きな力となって活躍することができるでしょう。

そういった自力、実現力をスポーツで身につけることができるし、何より成功イメージを体現し、本当の成功を達成したときに得られる幸福感は苦労の何十、何百倍分の輝きがあることでしょう。


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