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音楽の趣味が合うということは

こんばんよう。若いだけの文句です。

先日、音楽の趣味について考えました。
高校生の時に出会った、
音楽の趣味がとてつもなく合った友人のことが
忘れられません。

音楽の趣味が合う、ということは、
服の趣味が合う、食べ物の趣味が合う、ということとは
何か大きく違う気がします。
ある種の思想のようなもの、生き方とか価値観とか
薄っぺらい言葉しか出て来ないのが悔しいくらいに、
それが合うというだけで相手を信頼できるような
そういう妙な力強さが、音楽にはあると思います。

世の中に音楽好きと名乗る人間は山ほどいますが
例にもれず、私も自分のことを音楽好きだと
思っていました。
毎日何かしらのライブグッズを身につけて
学校生活を送っていました。
「音楽の趣味がとてつもなく合った友人」と
出会ったのは、高校2年の時でした。
彼女は授業時間を睡眠に充てるタイプの人でした。
彼女はとても絵が上手でした。
誕生日にはオリジナルの絵をプレゼントしてくれました。
彼女とは、例えば、星野源の話をしました。
全ての楽曲をシャフル再生して、
イントロドンをして遊びました。
海外進出を機に、
英語タイトルの曲がアルバムに入り始めたことを、
彼女はとても寂しがっていました。
初心を忘れるな!と言っていました。
もちろん、初心を忘れているわけではないと思います。
他には、例えば、きのこ帝国の話をしました。
お互い興味を持ち始めた頃に
ちょうど活動を休止してしまったのです。
「きのこ帝国って知ってる?」と聞かれたので
「知ってるよ」と答えました。
「うわ!負けた」と、彼女は悔しそうにしていました。
わざわざ口には出さなかったけれど
周りの高校生たちがあまり聞かないような
少しマイナーな音楽について二人で話をする時間が
その音楽がマイナーであればあるほど
楽しかったのだと思います。
もちろん、きのこ帝国は多くの人に愛されている、
すてきなバンドです。

とにかく彼女のことが忘れられません。
高校を卒業してからはほとんど連絡を取っていません。
星野源が結婚した時にLINEが来たくらいで
どこに住んでいるのかも知りません。
大学に入ってからも、音楽の話をする友人はいましたが
彼女ほどではないのです。ごめんなさい。
でもどうしても替えが効かない。
彼女とはそれ以外の趣味は特に合わなかったけれど、
でもどうしても折にふれて思い出してしまう、
そんな友人です。
音楽の趣味が合うって
それだけで思い出す理由になるし
忘れられない理由になるし
また会う理由にもなるかもしれない。
また会ってもきっときまずくない
きっと話ができると思えるのも
同じ理由だと思います。

私はただ若いだけの人間ですから
今後、音楽の趣味なんて
どうでもよくなるかもしれませんね。
わかりません。
まったくそういう趣味の合わない人と
添い遂げることになるかもしれない。
わかりません。
彼女のことも
いつかスパッと思い出さなくなるかも。
その時はその時で、また別のことを
ぐだぐだ考えていると思います。

以上です。ありがとうございました。


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